日大か東大か・・・は、さておきハルキ映画の見込み違い
昨日「りえかわいいよりえ(浜崎あゆみ「SEVEN DAYS WAR」): kenzee観光第二レジャービル」てのを読んで
を読み返す。
まあひとまず、ここでの「日大か東大か」ってのはさほど意味はないと思ってる。そりゃ、たしかにこの小説での「思想」にも「理由」にもとらわれない叛乱において、「どっちかというと日大」程度、つまりテレビで芸能人がいう「M」とか「S」程の意味以上ではない。どっちにしたって「ぼくら」にとってはオールドスクールな「反抗」に過ぎないである。たしかに印象的に引用される「日大全共闘」や「安田講堂の最後の放送」であるのが、それは「ぼくら」にとっては古館伊知郎と山本小鉄による『ワールド・プロレスリング』の実況と同列の、「戦いのワンダーランド」を彩る、なんだかスゴくて面白い文例集ってだけなのだ。そもそも作者宗田理(1928年生・日大芸術学部出身)にその辺に強い思いいれがあれば、タイトルは「戦争」ではなく「闘争」になったはずで。
ってことで、今回読んで非常に気になったのは、映画『ぼくらの7日間戦争』では加来千賀子が演じた西脇先生(英語教諭)に関する
西脇由布子は、養護教諭で、去年短大を出たばかりである。顔の感じが薬師丸ひろ子に似ているので、生徒には人気がある
(同文庫133頁)
ってな描写である。この「ぼくら」シリーズ第1弾『七日間戦争』が発表されたのは1985年4月とは、前年末に公開され一躍「女優薬師丸ひろ子」の評価を上げた『Wの悲劇』の後、ひろ子が角川離脱するすったもんだのころである(『バラエティ』85年5月号の特集は「ひろ子まとめてメモリアル」)。この時点で『七日間戦争』を映画化する明確なプランがあったとも思えないが、作者や担当編集者にその手の思惑がなかったともいえないだろう*1。
「思惑』といえば、この映画とその原作の大ヒットの後、ハルキとしては引き続き宮沢りえ主演で続編を製作する意図があったようで、続編『ぼくらの天使ゲーム』『ぼくらの大冒険』の表紙にりえを起用する*2。だが、ご存知の通り『七日間戦争2』では、「SEVEN DAYS WAR」が「Seven Days Dream」にというより「7-Eleven」ってな感じで中山ひとみは渋谷琴乃が演じているわけだが、そこは転んでもタダでは起きないハルキであるから、パンフでは渋谷そっちのけで具志堅ティナを大フィーチャー、大好きな原田貴和子っぽい水着写真を〆のページでどかんと掲載ってなことをしている。ホントめげないひとである。
あ、ついでにいうとリンク先の速水健朗さん云々にかんして言えば、併映が『花のあすか組』だってこと考えたら、「暴れてたのは学生だけでなくって」ってのをハルキと奥山jrがこの時点ですでに本能的に提示してたという可能性もなくはないのかもしれない。
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