いざとなったらタマを出せ!
『三国志演義』だったら、そのとっかかりがNHKの人形劇*1か横山光輝のマンガか分かれるだろうが(まあ他にもいっぱいあるけど)、『南総里見八犬伝』に関していえば、僕らの世代は圧倒的にNHKの人形劇『新・八犬伝』なんだと思う。
オトコのガキってのはやたらチンチン・キンタマ・ウンコが好きである。僕たちもNHK人形劇『新・八犬伝』の歌「めぐる糸」のサビ「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌!いざとなったら玉を出せ!力が溢れる不思議な玉を!」を大声で歌いながらパンツ下ろしたもんである。
そんな僕でも本はそのころから好きで、親に頼んで「はっけんでん」ってな本を買ってもらったりもしたのである。今ではその中身はちーっとも覚えてないが、あとがきに「八犬士って玉とその個性が一致してないよね。別に一人ひとりが特に「仁」でも「義」でもねーし」みたいなことが書いてあったのことはよく覚えている。その後に馬琴の本物を読んでいれば、このナンクセを覆すこともできたかもしれないけど、長くてめんどくさいんでそのままとなっている。ちなみに角川映画(ハルキ映画)『里見八犬伝』(くどいようだが最初は典子さんが・・・)に至っては
本来の犬士と玉のセットがずれている。諱にその字が入ってることさえ知らんでなんとなく変更したんだろうけど。
まあ、吾妻ひでおがそのジュブナイルのあとがきを読んでいたとは思えんのだが、玉の名前と犬士の個性が強く結びついているのが
- 作者: 吾妻ひでお
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 1998/09
- メディア: 単行本
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を思いうかべる人をいるかもしれないが、このマンガには山風作品に漂う因果や業なんてもんは微塵も感じられないのが清清しい。
このマンガを読みながら、あの歌を歌いながらパンツを下ろしたガキの気持ちがむくむくと蘇ってきたんで、思わずパンツをずり下ろしてしまった。ちっとも"いざと"なってはないんだけど。