B(級)映画
『私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか―ロジャー・コーマン自伝』を読んでて、あれ?と思った箇所がある。
何本もの低予算きわもの映画をつくったおかげで、わたしはやがて「B級映画の王者」という呼び名をちょうだいすることになる。わたし自身は、一度もB級映画をつくったおぼえがないのだから、おかしな話だ。
同書 63頁(強調僕)
「一度もB級映画をつくったおぼえがない」といってることにあれ?と思ったわけではない。ここでコーマンはB movie - Wikipediaでの「original usage」というところのB級映画のことをいってるのだからだ。で、それはどっかで読んだことがあったんで、「あれ?」とは「あれ、どこで―どの本で四段だっけ?」というもんだったのだ。
んで、一旦『私は〜』を閉じて、本棚の映画の辺りを眺めたけれど、どーも違うなぁと感じて、ほかの棚を本をごそごそしてたら、あ、これだ!と思って引っ張り出したのが
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んで、ここで問題の前に「original usage」を解説しているのだが、まあそんなこんなの「オリジナルな意味のB級映画」の設問が出題されるはずもなく、予選第1問からにして
デヴィッド・リンチ監督の『ブルー・ベルベット』のオープニングで、主人公のカイル・マクラクランが野原で拾い、警察に届けるものはなに?
てな風で、「オリジナル」の意味などハナからどっかに行ってるのが清清しい。当然コーマンも
という予選問題と
『ターミネーター2』のジェームズ・キャメロン監督のデビュー作にあたるパニック映画はなに?
という本選問題の解説に登場している。
今思えばこの番組で「カルト」ってことばを知って、その後あの団体やあの団体でイメージを固めた人も多かったのかなぁ・・・なんて余計なことを考えてるから、いつまでたっても『私はハリウッドで〜』を読み進めることができないのだよ。
*1:さすがに今「ご存知」というにはちょいと気が引ける