思えば遠くへ来たもんだ

思えば遠く来たもんだ
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気は今いずこ

中原中也の「頑是ない歌」の冒頭である。武田鉄矢はあんまり関係ない・・・と思う。
いや、なにかというと

映画秘宝EX 映画の必修科目01 仰天カルト・ムービー100

映画秘宝EX 映画の必修科目01 仰天カルト・ムービー100

が駅前の本屋にあったから買ってきてパラパラめくった感想だ。
んで、それがどういうことかというと、今回のムックの冒頭のカラーページの「ゲスト」成海璃子鳥居みゆき中川翔子と、町山智浩編集『別冊宝島 このビデオを見ろ!』の第一週のそれ―鈴木慶一(ムーンライダース)・加藤ひさし(コレクターズ)、高木完(スターダストブラザース)を比べてみただけで、いろいろ変わってるんだな、「映画宝島〜アーリー秘宝」からはほんとに遠いとこに来てるな、と。
ひとまず『見ろ!』の三人のアーティストってのはが『宝島』本誌が「ロック」色が濃いサブカル誌だったかで、三人のキューティってのは現在の「映画秘宝」が基本おネーちゃんが表紙の映画ボンクラ誌というテイストの違い。
そんでもって、その三人の美女が揃いも揃ってガチで濃ゆいヒトであること。『見ろ!』が出版された時点では、女芸人はともかくティーンの女優・タレントが「ガチ過ぎて引く」までの嗜好は大っぴらに出来ないか、出来たとしてもその娘はメジャーになれなかったはずである。
しかしながら、その3人のキューティがこれまたQJの表紙でも違和感がないってこと。町山と赤田というスター編集者が離れた雑誌がその点で接近しているのはこれまた興味深いようなきがする。



ちなみに洋泉社がカルトムービーというタイトルのついたムック出すのって二回だったりするが、こっちの方がもっと断絶感は深い・・・ってハナシも何回も書いたからこの辺にしておく。

カルト・ムービーズ―こだわりの映画読本 (キーワード事典)

カルト・ムービーズ―こだわりの映画読本 (キーワード事典)