初観戦というブックを書いたのは誰だ!
僕が一番好きな女性マンガ家は?と問われたら、吉田秋生とどっちかを一瞬悩んで、岡崎京子と答えるだろう。実際先月もオークションで購入したばかりである。だけど、これにルックスを加えると魚喃キリコが俄然ランクを急上昇する。マンガ家の評価に容姿を加えるとは何事か、と憤りを感じる方もいらっしゃるだろうが、僕がそういう生き物だからというしかない。さらに、そこに文章の魅力を加えるとなるとやっぱり杉浦日向子がトップに躍り出るのである。そりゃ岡崎京子の書いた文章も好きなんだが・・・という話はさておき、杉浦日向子の書いたものだって、あんまり好きでないものもある。
例えば
- 作者: 杉浦日向子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/01
- メディア: 文庫
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そこで彼女はこんなことを書いておる。
そうかぁ、女子プロ見るの初めてかぁ、そうだねぇ、ひなぽんとプロレスってあまり接点なさそうだもんねぇ、と危うく納得しそうになったんだけど、1ミリ秒もしないうちに
- 作者: いしかわじゅん,井筒啓之
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/05/25
- メディア: 文庫
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ここで、杉浦日向子を嘘つきと非難するのは間違ってる。プロレスを八百長だといって難癖つけた気になってるようなもんである。この『東京イワシ頭』は新米編集者と杉浦が「初体験」するってな趣の本なんである(よー読んでないけどそう感じた)から、ここは「初めて」と書かなくてはならないのである、というかそう書いた方が断然面白いに決まってるのである。
ということで、この買い以外はあんまり読む気も起らん『東京イワシ頭』も僕のランキングを変更させるには至らなかった。