望月花梨と美少女神話

ふと望月花梨のファンサイト「木瓜の箱庭」をひさしぶりに読んでると、豆知識という項目に「ウエンツ瑛士・小林輪・星野スミレ・栗山千明 望月先生お気に入りの少年少女について」というのに目が留まった。初めて読むわけではないはずなのに、今回は妙にその「栗山千明」が気になって、そこでは出典が記されてないのでひたすら望月花梨のコミックスを探すと*1、『純粋培養閲覧図』の121頁に「美少女」という文が載っていた(雑誌掲載時にはおそらく広告があったスペースの穴埋めだと思う)。

5.美少女
最近のベストヒットって感じなのは栗山千明ちゃんかなあ。とても綺麗・・・。
アマアマの美少女も可愛いと思いますけど、でも 私が強烈に心惹かれるのは透明感とか 目差しの鋭さなんかを持ち合わせた少女が多い気がします

ではじまるこの文には、具体的な作品名が上げられてないんで、最初『死国』あたりなのかなーと思ってたんだけど、奥付をみてたまげた。『純粋〜』は1997年6月25日発行で『死国』の公開はその2年後の1月なのである。
1997年初頭ってことは、望月花梨のいう栗山千明とは、今は書店で見かけることもなく、Mixiのとあるコミュで「売買を行った場合警察に通報する場合もあります」という注意が喚起され、そのくせ「日本の古本屋」では堂々と数万円で売られている、あの伝説的というか神話的な写真集の彼女のことである。
望月は『Wの庭園』で標題作の「トビラのウラへようこそで

ペアヌードっていわれた

と書いていたり、『裸足めぐり』の「ノドアメイカガ」で収録作「スミレグラス」を語る際に

子供の頃、雑誌で自分と同じ年頃の女の子が下着姿で口紅をひいてベッドの上にてろんとしているモノクロ写真を見ました。私は何だかそれがずっと忘れられなかたんだけど、はたちぐらいになってから、本屋で立ち見していたアラーキーの写真集の中で偶然再会して「おやー」と思ったことがあるんです

てなことを書いてるんで、その辺りのことに関心はあったと思われるんで、おそらくそうに違いない。


ってことは望月花梨は今のどっか「アカルイ」栗山千明にはおそらく興味ないんだろうなぁ。千草貴子やGOGO夕張も違うような気がするし、それこそ望月美月には複雑な心境だろうなぁ。

*1:古い方から探せば早かったのに新しい順に調べたんで時間がかかった