なぜ『狼男アメリカン』のパンフの表紙はイラストなのか
4月1日に105円で10冊ほど手に入れた映画パンフについて。
今回の収穫のひとつは知世ちゃん主演『愛情物語』で、ノベルス版にもう一種映画ジャケがあるのと、公開当時には文庫版は映画ジャケではなかったことを確認できたこと。
それと『ケッタッキー・フライド・ムービー』と『狼男アメリカン』が手に入ったこと。
この二つがどちらもイラスト表紙なんで、ちょっとイラスト表紙のパンフを並べて、なんで『狼男アメリカン』の表紙がイラストなのかを考えてみた。
んで、イラスト表紙ってば
1.そんなシーンないもん・パニック映画
アーリー映画秘宝『底抜け超大作』で借用された『ポセイドンアドベンチャー』だとか『エアポート'75』など。
まあ映画本編にあろうがなかろうが、こういう映画です!というのはよーく伝わる、はず。
2.そんなシーンないもん SF系
どこにあんだ、こんなシーン!とか怒る野暮なヤツはいなかったんやねぇといった『スペースヴァンパイア』。
ギラーミン版『キングコング』や『フラッシュゴードン』などにいたってはイラストの方が映画自体よりずっとかっこよくて燃える。
特にキングコングは表紙だけでなく、やたらと絵で映画の中身を水増ししようという努力がパンフのいたるところでされてるのが笑える。
ちなみに『ケッタキーフライドムービー』のスケッチの一つ「モーニングショー」でリック・ベイカーは、ディノというゴリラを演じて、『キングコング』の鬱憤をちょっぴり晴らしている。
3.コメディだから
同じくジョン・ランディス監督の『アニマルハウス』もそうなんだけど、コメディ映画が表紙イラストが多かったような。
モンキーパンチ先生ってな『蛇拳』のほか「ポリスアカデミー」シリーズや「Mr.BOO」シリーズもそう。
1とのあわせ技としての『フライングハイ』。
『死亡遊戯』以来の伝統でやっぱりジャバール。
てこって『狼男アメリカン』
今でこそホラー映像作家としての側面も評価されているランディスなんだけど、この時の東宝・ヘラルドの宣伝部はそんなのお構いなし。
ベイカーの弟子のロブ・ボッティンが特殊メイクを担当した『ハウリング』や続編的な『ファングルフ/月と心臓』の表紙はそうじゃない
んだし、いくらでも見せ場はあって表紙の写真に困らないはずなのに。
まあ、このシャレがいいたかっただけなんだろうな。