サトエリじゃだめなんだ

いや、どうもね。サトエリあたりで『ヘルタースケルター』を映画化しようなんてタコがいそうでさ、全くの妄想なんだけど。

及川中という監督は、なぜ小夜子が天女の化身なのかという根本のところが何もわかっていない。
(略)
今の映画界には吉田秋生の実写化としかいいようのない三白眼の美女がいるではないか。どうして栗山千明にやらせないのか、オレには理解できないよ。
吉祥天女 (2007): 映画評論家緊張日記

ハチクロ』→『ミソクロ』で蒼井優がはぐにぴったりとかほざくのもいっしょ。『ハチクロ』って「恋、友情、将来、家族等の問題に悩む(世間が思うような)美大生らしくない美大生をキュートな絵柄で繊細に描いた作品」なのに「恋に悩む美大生をキュートな絵柄で描く作品=みんな片思い」なんて矮小化した読み方が横行しておって、それに乗っかった映像化がアレでさ。そんなやつらのぴったりってなんなんだよ。今の日本にははぐの実写化としかいいようのないミニマムなアイドルがいるのではないか。どうして小明にやらせないか、僕には理解できないよ。
でも、これ「監督」だけのせいじゃないんだよ。企画が立ち上がってから現場にたどり着く前にすでに、何かがすっぽりと抜け落ちていくっていうか。
だからサトエリで映画化するのはかまわないんだけど、ちゃんと全裸でのた打ち回らせて、目ん玉えぐれよ、と。それがやれる人、やりたい人が映画化しろよ、と。
あ、編集部あとがきに「安野モヨコ氏はじめ出版にあたりご尽力くださった関係者各位に感謝します」ってあるからその辺はダイジョブか?

http://d.hatena.ne.jp/shidehira/20070527/1180197304に続く