間違っている作品、間違ってない作品

手塚眞が『ブライアン・デ・パルマ―World is yours (映画秘宝COLLECTION (36))』の座談会でこんな発言をしている

これは自己弁護になっちゃうんだけど(笑)。失敗作じゃなくて、間違えちゃった映画ってあるんですよ。本来その人が撮るべきじゃなかったというもの。企画の段階からボタンが掛け違っていた。

ひとまず現在公開・撮影を控えてるのだったら、自虐の詩や『MONSTER』を提幸彦に撮らせるってのあその代表例なんだろうけど、それでも『デビルマソ』には敵わない。
でもって「その配役で撮るべきじゃなかった」というのもあって、個人的には『ハチクロ』のはぐも「企画の掛け違い」(というか、原作の矮小化)なんだと思うし、『吉祥天女』も原作を愛読したものなら誰もがそりゃないやろ!というのはもう何回も言ったのだが、言い飽きない。
で、ここにきてこれである。
イメージピッタリ!菊川怜、舞台「チャングムの誓い」主演
まあ、ほとんどの人間が思わず"どこがやねん"と関西仕事をかましそうになる(参考:mixi「大長今」コミュニティ「チャングム舞台化ですよ」)のだが、かといって誰だったら良いかといったらぽっと浮かばない。逆の言い方をすれば誰がやっても文句が出る役なんじゃないか、中途半端に賛否両論になるってその女優がプレッシャーを感じるより、ありえないキャスティングでも文句言われ慣れた人(東大出身なのにたいした発言しないetc)を選ぼうという深謀遠慮なのではないか、と思う。
もしかしたら、前田美波里(チョン最高尚宮)、多岐川裕美(チェ尚宮)、波野久里子(ハン尚宮)が繰り広げる戦いの中でおろおろしてればいいだけなんで、スポンサーのオヤジが納得すれば良いってことなんだろ、とか。
それともイ・ヨンエの永遠のキャッチフレーズ"酸素のような女"に対して"水素のような女"とか"塩素のような女"を選んだのかも。

菊川怜の頭がよくなるレシピ48 (タツミムック)

菊川怜の頭がよくなるレシピ48 (タツミムック)

↑「頭がよくなる」ってのドクター中松を連想してしまうよね。