もう一人の梶原

において江戸木、叶井の両氏から師匠(および反面教師)と呼ばれている人が梶原和男である。ちなみにこの人、梶原一騎の三協映画にもいたことがあるということなんだけど。まあ日本の映画宣伝においてあらゆるウソをかましてもいいやんかという悪習(これは実話だ!)を作った人らしい。
でもって昨日見た『カンフーゾンビ』のライナーも書いてらっしゃる。
というこってこの『カンフーゾンビ』ってタイトル、日本ででっちあげたもんじゃなくオリジナルの英題も『Kun-fu Zonbie』だった時はビックリした。でも、いわゆるモダンゾンビなるものは金輪際画面には登場しません。確かに死体を復活させ使役させるってのはブードゥー的なゾンビーなんだけども、それって結局キョンシーなわけで梶原さん正直に「キョンシーゾンビ登場」なんて書いてたりします。今まで贖罪の気持ちなんやろか。で、一応ストーリーらしきもんはあるんやけどもうそんなんを書くほど無駄なことはないんでやめます。
なんか道士が出てくんですけど、『諸怪志異 (2) 壺中天 (アクションコミックス)』の五行先生なら相手にもしないようなヒャータレで、そもそもこんなヤツに暗殺を頼むのかその計画の第一歩に間違いがあるんじゃないかと思うんだけど、どうでもいいですね。
で、梶原先生は「見てるうちに誰が死人で、誰がキョンシーで、誰が復活したのか分らなくなってくるのである」とさもそれがこの手の映画の醍醐味だと言いたげですが、分らなくなる前にどうでも良くなるってのが普通の人の心性でしょう。途中でおしっこにいって帰ってきたら(止めるのもめんどくさかったんで)、本当に何がなんだかわかんなくなりました。
でも、こんなんでもアクションシーンは『キャシャーソ』や『デビルマソ』よりはずーっとかっこ良く、迫力があるってのがマジで頭痛いです。
カンフーゾンビ [VHS]

カンフーゾンビ [VHS]