やはり五エ門はオダギリジョーがやるしかない
『ルパン三世』の石川五エ門はオダギリジョーしかないだろう。
ただ、ここでいう五エ門というのは原作以上に1Stシリーズで確立したところの五エ門像である。
それは
天下の大泥棒・石川五エ門の13代目。居合いの名人で、その検査履きは、目を見張るように鮮やか。自由を愛するがゆえに、永遠の放浪者・一匹狼。つまり西武のロンリー・ガンマンの日本版といったところだ。が、Sの痛快なアクションの影に、ふと一抹の哀愁と虚無が漂うのは自由を求める放浪者の宿命というべきか。
*1
なんてもんである。
こんな役誰がやれるっていうんだ。
でもって、1stルパンの源流は鈴木清順監督の『殺しの烙印』であるとのことである。そう『オペレッタ狸御殿』の清順。清順はジョー君に五エ門を見たに違いない。
さらに「石川五エ門」の元ネタは大映の『忍びの者』で、
主人公・石川五エ門(市川雷蔵)は、「絶景かな」の豪傑ではなく、苦悩する美青年忍者。これが『ルパン三世』の五エ門の原型に違いない(だから雷蔵の眠狂四郎もちょっと入っている)。
*2
ほらほら『忍‐SHINOBIの者』だぞ。
これはもう絶対「時代」の要求だな。
あと、新選組!』だって斉藤一が美青年である必要はこれっぽちもなかったわけで、どっか陰があって孤独が似合う剣士ていうのはちょっと眠狂四郎発五エ門経由じゃないのか。あの傑作「寺田屋騒動」における「俺のせいだ・・・」モジモジなんてのなんか…違うか。だったら最終回の京都に向かう道すがら邪魔する者を斬って捨て「またつまらぬものを」っていってませんね。すみません。
まあ、とにかくここまで来たら、どう考えてもジョー以外で五エ門をやれる人はいないだろう。
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