火宅な女柏木


一見「清楚」「清純」な外見を持ちながら、その実"腹黒"だとか、"ブラックまりもっこり"だとか、「うそつき」などというキャラを併せ持つ柏木由紀

そんな彼女が、例えばこの曲などで見せる顔はどこか儚げで美しく、どうしてもある映画のとても悲しいシーンを思い出さずにはいられない。
その映画とは深作欣二監督・緒形拳主演

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で、そのシーンとは、主人公一雄の優しく寂しげでとても美しかった母が年下の大学生と恋に落ちて、「あなたがね、大きくなったらわかることよ…」と言い残して人力車で去っていくといったもので、その母親を演じた檀ふみの横顔が柏木由紀にそっくりなのである。

ご存知の通り檀ふみは主人公桂一雄こと壇一雄の長女で、彼女は実の祖母を演じている。ちなみにこの出奔は原作

にはないのだが、檀一雄の全集からもれたようなエッセイさえも読んでいたという深作監督が挿入したものであろう。ついでにいうと檀ふみにあたるフミ子を演じているのは米沢由香という子役(↑上巻奥のほうの女の子)だが、檀ふみにはそう似ているとも思えないし、当然柏木由紀にも似てない

それにしても、檀ふみこそまさに「清楚」「清純」「清潔」のイメージの塊なのだが、もし祖母のこういう形質が隔世遺伝するのならば、彼女の中にはこういう血がどくどくと色濃く流れているはずなのだが、ゴシップの類が全く聞かれないところを見るにどうもそうではないようだ。


ここで、ならばその血は巡り巡ってゆきりんに宿り・・・なんて話を展開してもいいんだろうが、それはそれで