『バッドテイストムービー劇場』とか『イイ趣味映画劇場』

そういえば

悪趣味洋画劇場 (キーワード事典)

悪趣味洋画劇場 (キーワード事典)

を忘れていた。
この本は『サブカルチャー世界遺産』の町山智浩インタビュー

その時田野辺くんって編集者が、中原昌也くんとか宇川直宏くんとかボンクラな連中集めてバカな映画の本作ってたんですよ。その本と、僕が別冊宝島の合間に一人で作ってた『映画宝島』が合体して『映画秘宝』になったんです

では、「ボンクラな連中集めて」作った「バカな映画の本」ということになってる。ちなみに田野辺くんこと田野辺尚人は『人生解毒波止場』にも

田野辺君(この本の編集担当)より、のんちゃんの写真が届く

という風に登場する因果者である。
それはさておき、この場合の「ボンクラ」や「バカ」ってことばが非常にやっかいである。一見、『村崎百郎の本』での宇川直宏のインタビューでの「インテリジェンス」発言と相反するようなであるが、そこが一筋縄ではいかないのが、この流れの奇奇怪怪なところである。以前僕は「映画秘宝」(特に初期)を「進学校の男クラみたい」と言ったことがある。確かに『別冊宝島100』→『映画宝島』→『映画秘宝』と移行するにつれ、見た目上のインテリジェンスは影を潜め「ボンクラ・バカ」テイストが目立っていくことになるのだが、そこは何の知識や学習を必要としない(はてなで歴史等の問題が語られる際の「新書一冊読まない」な)根本的な頭の悪さとは一線を画していたはずなのである。
で、そのインタビューでの「GON!」的な「悪趣味」と「バッドテイスト」違いから行くと、この『悪趣味映画劇場』の「悪趣味」というのははタイトル決定当時とは違って、宇川・中原にとっても不本意であるということなので、この機会に「新装版」ならぬ「新題版」(まあよくあるタイトル変更っちゃそうなんやけど)が出ないもんもんだろうかと考えた時のタイトル案が今日のエントリータイトルで、『バッドテイストムービーシアター』ではあまりにツヤツケ過ぎてるので、根本敬発信*1の「イイ××」を使う人よろしいのではないでしょうか?てことなんよ。


サブカルチャー世界遺産 (SPA!BOOKS)

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人生解毒波止場 (幻冬舎文庫)

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村崎百郎の本

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戦う女たち――日本映画の女性アクション

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東映ピンキー・バイオレンス浪漫アルバム

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