巨人・巨砲・玉子焼き

<きのうのつづき>
んで、「ななこSOS」には、いしかわじゅんをモデルにしたDrイシカワというヒールが登場するのだが、彼はやたらと卵焼きを食べている。よほどすきなんだろう。ACT.31「超能力吸い取りロボット」では*1、「3DKの貸事務所」や「美人秘書」と並んで「10センチもあるタマゴ焼き」が贅沢な象徴として挙げられているほどである。
実際にいしかわじゅんは玉子焼きが大好きなようで、『吉祥寺気分』のまえがきで、吉祥寺のことを「玉子焼きの街」と呼んで、

ぼくは玉子焼きが好きであるが、いくら好きな好きな玉子焼きでも、毎日毎日食べていれば、いずれ飽きる

といいながらも吉祥寺から離れがたいと語ってるのだから、玉子焼き好きは相当なものだと思われる。

まあ、ただタマゴ焼きを喜ぶというのはDrイシカワだけではないようで、吾妻ひでおの他の作品『オリンポスのポロン』で太陽神アポロンがポロンのつくった厚焼きタマゴに大喜びしてる*2んで、やはりこの世代(吾妻1950年生まれ、いしかわ1951年生まれ)の子供の好きなものの例え「巨人・大鵬・卵焼き」*3の通りで、このふたりもそうなんだってことであろう。

さらにいしかわは『ドドンパ主義』で「巨人びいき」だとも云っている*4のであるが、

薔薇の木に薔薇の花咲く 1 (光文社コミックス)

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の「相撲名鑑」で、プロレス入りした、もしくはプロレス入りが噂された力士のみ紹介するなんという、まるで闘狂大学プロレス研*5みたいな相撲観を披露しているので、おそらく素直に大鵬関は好きではなかったかと思われる。


だから、今日のタイトル「巨砲」は「おおづつ」ではなくて「きょほう」と読む。

*1:

*2:

*3:このことばの実際の意味についてここここでアレコレ云われているが、ひとまずそれは見なかったことにする。それから『大衆文化事典』で挙げられている参考文献1963年11月18日付サンケイ新聞「月曜アンテナ」も読んでない

*4:

*5: