『人生解毒波止場』の『村崎百郎の本』補完計画
- 作者: アスペクト
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2010/11/25
- メディア: 単行本
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マジでそう思ってる。だってである。
『社会派くんがゆく!』シリーズは(略)残念ながら「ツッコミ&ツッコム」の漫才のようで、正直十分に機能してたとは言い難い。特にここ数年分は、どちらがどちらの発言か分りづらく、良識的な発言をしている方が何と村崎だった…などと本末転倒なじたいになってしまってた。
『上掲書』18頁 「村崎百郎クロニクル」多田遠志、」尾崎未央
根本(略)あれ(僕注:根本敬・村崎百郎『電波系*1』)がいま、ヤフオクで高値で取引されているというのが残念で、もっと普通に変えるようになってほしい。やっぱり「『社会派くん』の人」だけで終わるのはちょっと残念だから。
―今の若い人は『社会派くん』以前の村崎さんを知らなかったりしますからね。
根本『社会派くん』も終わりの方は。常識的で優しい黒田一郎さんの顔がどんどん前面に出てきちゃってるから。
『同』334頁 「根本敬インタビュー」
てな感じで、「社会派くん」シリーズは「村崎百郎≒黒田一郎」理解にミミクソほどの役に立たないと思われてるわけで。その理由は相方が、宇川直宏がインタビューで
「GON!」は表層的な悪趣味にばかり向かってるようにしか見えなかった。悪趣味ってそういう認識じゃなくて、むしろ究極のインテリジェンスから生まれるものだと僕は思うんです
『同』173頁
と語ってるところの「表層的」で、しかも致命的に「インテリジェンス」に欠けたからに違いないのである*2。なのに、あの構成はなんなんだよ。
そんなアスペクトのごまかしに抵抗した多田、尾崎の両氏には敬服するけど、マジで大きな不満は残った・・・
- 作者: 根本敬
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/12/01
- メディア: 文庫
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いや、マジでそんなもんは一気にふっ飛んだ。そんくらい凄いことが書いてる。解説を担当している町山智浩が村崎百郎史を振り返るのに必要不可欠だというのは、前述の根本敬、および今野裕一ペヨトル工房社長のインタビュー、そして切通理作の寄稿を読めば誰にでも分ることなんだげど、こんなカタチであの本の欠落を補完してしまうとは!!
まあ、ただこの文庫、その解説でも触れられている欄外の手書き分が収録されてないのだ。まあそんなんは古本で買えばいいやんか、である*3。
*1: