水原里絵というミステリー

いまや押しも押されもせぬ女優となった深津絵里さん。彼女の出演第2作映画*1のノベライズ文庫が


ステイ・ゴールド (角川文庫)

ステイ・ゴールド (角川文庫)

です。ノベライズを担当しているのは映画で脚本を担当している野沢尚さんです。ちなみにデビュー作『1999年の夏休み』も脚本家岸田理生さんの筆によるノベライズが出てて、並べてみると

こんな感じになります。ちなみにどっちも現深津絵里さんは主役ではありません。

どっちもといえば、この両映画はどっちも「原作」が少女マンガです。しかし、ややこしいのが、『1999年の夏休み』の方には映画自体に原作のクレジットがなく、『ステイゴールド』の方は原作マンガが本当にあるのかどうかが分からないってとこです。『ステイゴールド』の著者あとがきでは野沢尚はそのことにいっさいふれてません。また、ネット上の川原由美子ファンページに作品リストがないんでよく分らないんです(http://www.ne.jp/asahi/maminet/move/kawahara.htmŠÏ—p­—‚́A‹‰Øˆ¤‘ ”Å‚Qû‚ª”­”„’†‚Å‚·で名前だけは残っている「川原由美子さんのはなし」が現存していれば・・・)。
さらに「どっちも」という話をするなら、どっちも主な出演者が4人の女の子で、しかもどっちも最初にそのうちの一人が死んでます*2

1999年の夏休み [DVD]

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ここで疑問なのは、一年のうちにこんな似たような二作品に続けて出演させるってことに関して、所属事務所アミューズのスタッフは何を考えてたんでしょう。それとも、何も考えてなかったんでしょうか。中田ヤスタカが「Perfumeのスタッフはものすごい天才か、ものすごい勘違いしてるかどっちか」といった発言をしているわけですが、アーリー深津絵里においても同じことが言えるのではないでしょうか。


あ、そうえば深津さんは大分県出身なのですが、『ステイゴールド』には同じ大分出身の美人女優渡辺典子さんも副担任志麻子先生役で主演してます。

典子さんの場合、その後右肩上がりで活躍して行った深津さんとは正反対の、華々しくヒロインデビューの後に、大作の主役を外され、その後3本の主演作が順調に配収を下げていくという道を歩いてきたわけですが、彼女に関しては上のような二択は当てはまらないのはみなさんご存知の通りだと思います。
ついでにいうと、典子さんは自分の主演作の原作以外にも赤川次郎作品は積極的に読んでいたような読書家ですから、今回のノベライズも読んでたかもしれません。でしたら、時代背景を説明している次の一節に再び打ちのめされて、"出なきゃ良かった"*3と思ったかもしれません。

十年前といえば何処からかナンチャッテおじさんが出現し、江川がすったもんだして巨人に入り、キャンディーズが普通の女の子になりたがり、薬師丸ひろ子がぽっちゃり顔でデビューした年だ

*1:映画 STAY GOLD - allcinema

*2:友達が死ぬっていえば、次の当初高原里絵で企画されていた『満月のくちづけ』でも級友が死んでしまいます。

*3:ノベライズ本発売はクランクアップ以後