冤罪映画ジャケの編集者


『死刑台のメロディ サッコとヴァンゼッティの受難』
ハワード・ファスト 藤川健夫訳
 角川文庫 1972年4月

この文庫本は、人種差別と思想弾圧の元の不当なでっち上げによって二人の人間が死刑台に立つという、アメリカ司法史上の汚点とも言われている「サッコ・ヴァンゼッティ事件」の描いた小説“THE PASSION OF SACCO AND VANZETTI”の邦訳である。んで、実はこの文庫は、別に映画

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の原作本だとかノベライズというわけではなくって、映画の公開にあわせて、タイトルをいっしょにして出版されたもののようである*1
まあ、こんなことをするのはあの人以外いないわけで。やっぱりというか、訳者あとがきの謝辞

これを出版する機会を与えられたことに対し、同氏*2はじめ、角川書店の佐野正利氏や編集部の角川春樹氏、毛利定晴氏、市田富貴子さんに厚く謝意を表します

にハルキの名があった。
ちなみにこの事件の舞台はハルキを一躍出版会の風雲児とした『ある愛の詩』(文庫題『ラブストーリー』と同じマサチューセッツだったりする。

*1:Shikeidai no merodi (1971) - Full Cast & Crew - IMDbのstoryクレジットにファストの名はない

*2:松本正雄