伊賀忍法典子の隠しの術

角川映画10周年記念特選チラシセット」

犬神家の一族
人間の証明
野性の証明
蘇る金狼
復活の日
汚れた英雄
幻魔大戦
時をかける少女
里見八犬伝
Wの悲劇

ハルキ事務所設立10周年記念の「ハルキ映画」代表の10作品のチラシセットである。一見バランス良くセレクトされているようだけど、『汚れた英雄』を選んでしまったことが、この後のハルキ映画の凋落を暗示している。
ひとまず、『二代目はクリスチャン』と『早春物語』公開時ってことで、赤川次郎とつかこうへいの原作作品を外した(『セーラー服と機関銃』と『鎌田行進曲』)。んで、同じ大薮春彦原作なら『野獣死すべし』という気もするが、それだったら優作作品が三つになってバランスが悪いから外した。なんてことを考えられなくもないけど、それにしても配収なら『ひでお』より上の『戦国自衛隊』や評価ならずっと上の『麻雀放浪記』を外すのはよう分らん。
ハルキを商業主義って非難する人いるけど、そうだったら商売として上記の4つのうちの一つを選ばんといけんという気がする。
ホント監督したことがマイナスにしか働いてないんよね。ハルキの功の一つである「若い監督に仕事の場を与えた」(byガース柳下)*1こともそれで失われたし。


えーっと記念作品である『伊賀忍法帖』その他の典子作品に関してはしようがないっしょ。

*1:

70年代映画懐かし地獄―あの頃映画は爆発だった! (映画秘宝コレクション21)

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