週慣シナリオ悪霊島への道 川端康成と並ぶ人気作家?
『今度は愛妻家』(そりゃ前の旦那がアレだからと安全地帯のFC会員だった海苔ちゃんが言ってます)の宣伝で、やたらとTVでひろ子版『Wの悲劇』のことが話題になっている。
でもまあもし原田知世にそのお鉢が回ってきたとしても、『Wの悲劇』の併映作品が取り上げられることはないだろう。
今、本屋には森村桂さんのコーナーを作っているところがある。自分の作品のコーナーのあるのは川端康成氏と森村さんぐらいである。
角川文庫『天国にいちばん近い島―地球の先っぽにある土人島での物語』の桂ゆき子による解説の冒頭である。この文章が書かれたのが1969年なんで、その当時森村桂はそんだけ人気だったということなんだろう。NHKの朝ドラでもドラマ化されてるらしいし*1。
んで、その20年近くも前の「旅行記」をなして映画化しようと思ったかは分からんが、原田知世ちゃん主演で映画化されてる時も角川文庫では約40点も森村桂の作品を販売してたんで、そん時にもそこそこ勝算があったんであろう。
※巻末のラインナップでは前後を江藤淳、大岡信と無着成恭、司馬遼太郎で挟んであるんで妙に大物感がある。
でも、さすがにそんな前の原作だけではヤバいと思ったのか、公開前に
妙に紙質が良くて字数が少ないすっかすっかの本を出してるんであるが、まあ中高生のガキの小遣いではニューカレドニアに行こうなんて気も起こらなかったんだろう。そんなこんなで『Wの悲劇』の高評価の陰にすっぽり隠れて締まったと思える。
ちなみに『シナリオ天国にいちばん近い島』は普通は決定稿が収録されているこのシリーズには珍しく、大林監督と小倉チーフの手が入った撮影台本が収録されているのであるんだけど、まあ現地に行ったらゼーンゼーン違うハナシになったからなんだろうなぁと思ったりする。
で、そんな20年前にはさほど当たらなかったこの映画、案外今本仮屋ユイカあたりで映画化したらいいかもとか思ったりして。
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