「どっち」のマンガで泣いたでしょー

はてなブックマーク」ではときおり「どっちもどっち」という妖怪だか物の怪だかが出るそうです。まあ世の中「どっちもどっち」ってことはあるかと思われますが、えてしてその妖怪は「カレー味のカレー」「ウンコ味のウンコ」に関してもそういうらしいんです。まあ「死ぬほど不味いカレー」もあるでしょうし、カレーが嫌いな人もいるでしょう。それに、昔から「蓼食うワシ。も好き好き」ってことばもありますし。あ、それから以前なんかのイベントの潜入記事(っぽいフィクションかも)みたいなので「一週間キウィフルーツだけを食べた女性」のウンコをオークションで競り落とすなんて話を(以下略)


ということで、世の中「どっちもどっち」もあるんでしょうが、「どっちがどっち?」というのもあると思います。例えば東映京都が鈴木則文監督とJACを組ませて、マンガ原作のアクション・コメディというカタチを一応とって、結局は原作はさておき相当な無茶をするってー趣の『伊賀野カバ丸』と『コータローまかりとおる!』なんかそういえるんではないでしょうか。映画データベースで確認した限りでは、なんだか続編作れば済むような布陣なんですけど、その間の鈴木作品が『パンツの穴』だったんで、「金玉学園」の方がより舞台としてふさわしいといったいう思惑でも生じたのでしょうか。


そんでもって、そのうちの…どっちだっけ?の原作者亜月裕の『ワルのりスターダスト』の一巻を読んでて、涙がこぼれ落ちるのをどうしても止められないコマがありました。
主人公の渡辺典輔がとあるオーディションを受けた際の結果発表ってのが、それです。

この後グランプリではなく特別賞の典輔は歌手デビューがきまるんですけど、この作品が書かれたのが84年半ばだと知って読むとものすごく心がしめつけられます。
その一昨年グランプリの典子さんは『伊賀忍法帖』のヒロイン三役で鳴り物入りでデビューしますが、ハルキ初監督作『汚れた英雄』との強力二本立てのはずが、配収は18億に留まります。その約半年後『探偵物語』と『時をかける少女』が配収28奥のスマッシュヒット!と飛ばすと、翌年『里見八犬伝』のヒロインを外された後は、夏休み・冬休みのひろ子・知世の二枚看板の裏のローバジェットPGのヒロインというのがフィックスされてしまっての第一弾『晴れ、ときどき殺人』が封切られたのが84年5月…時期的なことも考慮しても三部作あわせた配収が二枚看板の一番組に届かないなんて…一番入ったのが併映が『麻雀放浪記』だからだなんて…姉のついでの特別賞(『愛情物語』視れないんなら読んでみる - BEAT-MANgus(椣平夢若食い散らかし記))に・・・。


以前典子がイマイチだった理由(ワケ) - BEAT-MANgus(椣平夢若食い散らかし記)で、典子さんの敗戦理由にビッグネームなファン=擁護者の不在なんてことを書いたんですけど、亜月先生には申し訳ないことをしたと思います。当時の亜月裕の人気はとり・みき江口寿史に勝るとも劣らないはずですから、「どっちみち」だったんですね。