文藝春秋の「歌の本」

図書館で4冊

社歌にて説法

社歌

社歌

潔いほどの幇間本。もう、版元の「文藝春秋」の項には笑いっぱなし。

巻末の奥付をご覧頂きたい。「発行所 株式会社 文藝春秋」。「藝」の字が旧字体である。この表意文字として正確な活字を使用したいという気持ちの表れだという。そんな古式ゆかしい出版社の社歌とはいかなるものだろう

「芸」の字いっこで古式ゆかしいってさ。文藝の香とかナントカいって褒めてるけど、そもそも「文藝春秋」の躍進の原動力はゴシップじゃん。で、歌詞についての

今となっては時代錯誤と取られかねない歌詞だが、この社歌が発表された1937(昭和12)年のこと。日本が大陸に勢力を拡大していた時代である

「勢力を拡大」とはものはいいようだな。

川崎重工業の社歌の詞の

ああ りくに ああ うみに ああ そらに

に添えられた写真が潜水艦だってのに関係あんのかなぁ。
それから「日本航空」の歌詞に対しての

大量輸送時代の到来により、スピードと共に安全性がより一層求められることをまるで予見したかのように

なんての悪い冗談にしか思えん。それとも「予見」はしてたけど、それほど重要だと思わなかったってことなのかも。
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新保信長の『笑う社歌』だったら、と思う。

笑う入試問題

笑う入試問題

※[追記]なんて書いてるうちに
経済、株価、ビジネス、政治のニュース:日経電子版

人生(ひとのよ)は短く 芸術は永し
険しき世紀にも 国境を越えて
世界の人のこころをあかるく
むすぶ花綵 あゝ 歌と音楽
たくましくその綵を守る者 われら

近田と小林

そのことよりもね、Perfumeのマネジメントをやってるアミューズって、昔、僕の事務所があったんですよ。しかも、ジューシーフルーツのマネジャーをやってた人が、Perfumeのセクションの責任者だったんだよね。
インタビュー:【特別対談】 近田春夫×マーティ・フリードマン 〜Perfumeのサウンドを語る〜 - CDJournal CDJ PUSH

それにしても

ゲーム脳の恐怖 (生活人新書)

ゲーム脳の恐怖 (生活人新書)

は予言書だったんだ。『GAME』の聴きすぎはキレやすくなるっていう。
http://b.hatena.ne.jp/keyword/Perfume?threshold=5
聴き過ぎどころか「届かない」ってだけで(以下略)
「頭が切れる」ってのは褒め言葉だったことを考えるとそっちの方の「切れる」人も大勢参加されるし。めでたし。


で、近田春夫である。この前から近田春夫の書いた文だか、インタビューだかで「現アミューズ会長大里選手の運転する車で深夜の(東京の地名)をぶっとばす」みたいな文章をどっかで読んだんだよなぁって妙に気になってたんだけど、家にあるその手の本に見当たらず。だもんだから、図書館で「近田春夫」って検索したら出てきたのが

考えるヒット (文春文庫)

考えるヒット (文春文庫)

近田さんもまえがきで書いてるように、これは小林秀雄の『考えるヒント』のもじり。で、高校時代、中原中也にもかぶれてた僕としては小林は長谷川泰子をとったやつなんで小林秀雄なんか一生読まん!と決めて、小林が死んだ翌年が大学入試で、至るところで「現国」「小論」では小林秀雄は要チェックってささやかれてたんだけど、知るかとばかりに読まなかったくらいなんで、その著書の名前をもじった『考えるヒット』も前々から気にはなってったんだけども、なんか読んだら負け、みたいな気持ちがあって…というのは半分ウソで単にひゃっとするような出会いがなかっただけなんだけ。