あーあ惜しい。

水谷&寺脇の「相棒」映画化、公開は来年 - シネマニュース : nikkansports.com
何でこんな風になるかね。
でもって日刊スポーツをはじめマスコミさんたちは何にもわかっちゃいない(もしくはそのふりをしてる)。
"そこらへんの「the movie」たら「劇場版」"とやらと「相棒」シリーズの映画化は決定的に違うのに。というのも"そこらへん"はスクリーンでTVをやってる*1製品なのに対し、そもそも「相棒」はTVで映画をやってる作品なんだよ。

男泣きTVランド―Tattoo yu (洋泉社MOOK―映画秘宝)

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夕焼けTV番長(洋泉社MOOK 映画秘宝)

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水谷豊もこう言ってるじゃないか。

「『相棒』が始まったのが7年前。日本の刑事ドラマでは見たことのない視点を持った脚本と、リアルでスタイリッシュな和泉監督の演出によるエンターテインメントに、いつか映画にとの思いを持っていました」

注目すべきは"和泉監督の演出"ってとこ。"そこらへん"はDの下にはADがいるんだけど、「相棒」は監督の下は助監督、それも東映だから"死ぬまで走れ助監督"(≠ガチ袋を持たない松竹の助監督)が、メインスタッフの目が見えないところで「死ぬまで走れるわけないだろう」ってサボってるような・・・というのはともかく、「プログラムピクチュア」の本数が激減し、活躍、というか活動の場所をTVに移さざるをえなかった。「相棒」はそんな活動屋の心意気が残ってる作品なんだよ。そして、さらにその後時代は移り、チャンネル権は「オンナコドモ」に奪われた。「相棒」はそんなチャンネル権負け組に向けた作品なんだよ。
ついでに"そこらへん"に出演してるのは「タレント」さんで、「相棒」は役者ね。

ボンクラ映画魂―三角マークの男優たち (映画秘宝COLLECTION)

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でもって、今回の映画化は嬉しい。が、なんでここで東映テレビ朝日はフジテレビ―東宝のまねをせなならんのだ。ここは一発PG魂を炸裂して、和泉聖治橋本一で70分尺を2本作るなんてことを考えないんだよ。ひとつの作品なのに"併映"みたいなさぁ。
ちなみに『相棒 劇場版』は福岡では東映α作品を懲りずにかけ続けてくれてるhttp://www.canalcity.co.jp/cinema/index.phpで観るのが正しい。

なんじゃこれ

ちなみになんかも1本映画の話題が紙面をにぎやかしてるんだけど
これ書いたのロックの敵近藤由美子?
ロッカー総出演映画、D・トミーが初監督 - シネマニュース : nikkansports.com

「セックスにドラッグ。ロックンロールの乱れに乱れた世界に足を踏み入れた連中は2度と普通の社会には戻れない。

なんだ、その"セックスにドラッグ。ロックンロール"っての!

"仲野茂(47)が、役者デビューする"?
『十階のモスキート』もしらんのか、ボケ!!!!!
十階のモスキート デラックス版 [DVD]

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仲野茂

[映画]ガース柳下の憂鬱

まあ「映画欠席裁判」の連載終了で、自身のブログ「映画評論家緊張日記」でぼやき漫談をやるしかなくなっちゃったガース柳下先生。
その日記では『どそそ』や『吉祥・天女』をやりだまにあげる際に、その責を監督に負わしているのだが、↑の話の続きでいうなら、それらは「製品」であって「作品」ではないので、「作家」でなく「製作者」に責任があるはずなのである。
でもってガース先生はそんなことは充分ご承知なのである。というか、そういった考え方を広めた張本人の一人なのだから。
でも、責めずにいられない。なぜならそれらの「製品」の「監督」があきらかに作家性を持った「作家」であるとガース先生自体が感じているからだ。
塩田明彦 のプロフィール - allcinema
及川中 のプロフィール - allcinema
彼らが「TVの人」*2ならば、あんな風には罵らないはずだろう。
だから、もし『相棒劇場版』がぐずぐずになっちゃった場合はたぶん和泉聖治にお鉢が回ってくるはずだ。

[映画][TV]『踊る大走査線』

いや、「ブラウン管には映らない そんな気持ち」だとか「ブラウン管の向こう側 かっこつけた騎兵隊が」だとかが、「意味不明なことば」になる日がやってくる、もうしばらくしたら。
そうしたら『踊る大捜査線』に対する「踊る大走査線」なんて揶揄も意味なくなるに違いない。
個人的には『踊る〜』はTVで映画をやったもののと思ってる―たーだ、そのやり方が『男泣き〜』『夕焼け〜』であげられている人たちと思想や方法論がまるっきり違うんだけど。


ここまで書いていてなんだけど、多くの人にはそれが「映画」であるか、「TV」なのかなんてどうでもいいことなのだ。
でも、いうんだよ。

*1:スポンサーの意向を汲んだPの意向を汲んだ脚本家の書いた脚本を現場でDが処理する

*2:ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判 3 (映画秘宝COLLECTION 37)』参照