今宵の××はよく斬れる

やけに日本刀を貶めたい人 - 喚いて叫ばざればで参照されている"新撰組のような素敵なお名前の方"のコメントを佐川博男さんが読んだらどうなるんでしょうか。

私が中国戦線に携帯した刀は「豊州高田住藤原統景(約400年前の古刀 二尺二寸九分)であったが、これを使っても脂がついたことなどとは感じもしなかった。
「一刀両断の真偽―日本刀の切れ味 今宵の虎徹はよく斬れたか

この文章では実際に人を斬った話(鉄兜をかぶった人を斬った話もあり)が紹介されており、刃こぼれや脂の問題は「刀の良否」であると書かれていまして、「人を斬ると脂が乗って、三人くらいで切れなくなる」という作家に対して、そうならないために「昔の刀匠たちが苦心惨憺した」んじぁないかと批判してます。
でもって、「刃こぼれ」に関しても

刀の刃は、剃刀のように薄くては、欠ける虞がある。それは刃先に絹糸1本分の巾があるくらいが、ちょうど良いとされている。また肉の厚い、いわゆる蛤刃と呼ばれるものが良いのである。

と工夫次第で変わってくると書かれています。

それにしても「騎馬軍団」とはお笑い草ですね。

(ほら洋泉社!)でも読んでみればいいのに。

武田家の軍隊はよく"騎馬軍団"と呼ばれたりする。西部劇に登場する騎兵隊のイメージとだぶらせ、騎兵だけの集団のように考えられている。
(略)
こうした解釈を見事に再現したのが、黒沢明の『影武者』に登場する武田軍で、騎馬武者と徒歩武者の集団を完全に分離して描いてる。黒沢明は、演出上の好みからそうしたのだろう。

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たーだ、この文章を読んで反射的に「パクリ」なんて非難しちゃぁいけません。江戸初期の大作家(人を騙すのが作家としたら、日本でこの人に匹敵しるのは五島勉氏くらいか)小瀬甫庵の小説が根源なんですから。立派なわが国発祥の「つくりばなし」なんですから。