4Fムービー

3F小説という言葉を聞いたことがある。たしか『サマータイム・ブルース (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 104‐1))』のように作者・翻訳者・主人公の3人が女性=femaleである作品のことをさすんだった*1と思う。
さしずめこのふかきょん『天使』は4Fムービーである。それも原作者・脚本家・主演がFemaleで監督がFujoshiといった感じの。
で、『バクダッド・カフェ』は買いかぶりというか思い違いであった。なぜなら映画に描かれた場所はちーーーーとも砂漠ではない。どうも映画のどこにも桜坂エリカの原作にある魂の乾きが全く見えないのだ。
いったいなんなんだ永瀬正敏内田朝陽の部屋、充分潤いのある部屋じゃね〜か。特に朝陽の部屋って日々の生活を楽しんでいる人やヨユーのあるヤツの棲みかだよ、あれじゃ。あと、ブラッドベリなんか出てくんだけど出てきただけ。まさか「フはふかきょんのフ!または腐女子のフ」ってな意味じゃないよね・・・
でもって、とにかくそれなりのコギレイな映像で、それなりのイイ話が続いていくもんだから、せっかくの永作博美のきらりと光る台詞「ちいちゃんと私をなめてる」とか「前よりもっと上手くやろーよ」なんかが全く心に響かない。トレーラーの方がぐっと来るぞ。
アー勿体無い。深田恭子の「天使」はなに考えてんのかわかんないのは狙い*2だから良いとして、あとは俳優の技量以上のもんはないような気がする。


あ、もしかしたらこれって5Fムービーかも。観客も・・・
※この感想は『タクシードライバー』のジョディ・フォスターを天使だと思ってるようなボンクラのものなんで、心がいびつではない方には全く当てはまりません。
※それにしても水沢蛍が中学生の子持ちの役。トホホ、相方の高校の同級生なのに。
ウジーさん。それが天使の位階でいってもそんなに高くありません。それどころか使命を持ってるかどうかもわかりません。巨大フジ隊員みたいにでっかくもありません。でもって翼がもの
すごくチッチャイです。

*1:作者・主人公・読者がFってのも会ったっけ

*2:どこぞのバカチンが「台詞が一切なく、表情だけで」なんて書いていたが、流石ふかきょん表情もほとんどない!だからこそ凄い。