裏切り者の名を受けて、すべてを捨てて

ボイジャー

ボイジャー

ご存知の通りこのアルバムの6曲目「1999年の夏休み」は金子修介の同名の傑作映画にインスパイアされた終曲である。
つねづね金子監督はこの映画を「僕にしかつくれない映画」といっておるが、付け加えるなら「あの時期の金子修介にしかつくれない映画」なのかもしれない。
現在、映画秘宝の取材に「『デビルマン』を悪くいった雑誌でしょ」と呪詛を吐き、那須監督の遺志を引き継ぐかのように楳図かずお『神の左手悪魔の右手に挑む姿は痛々しくも美しい。