「バラエティ」創刊号のこと・・・その1

近藤正高さんの「70年代の検索エンジン。「ぴあ」最終号」 - エキレビ!(1/4)」で『ぴあ』を「雑誌」というより「検索エンジン」だと定義した際に比較された70年代生まれの雑誌に「バラエティ」が入ってない!なんて憤りのポーズをとるほどこの雑誌に思いいれがあるわけではない。
が、今回手に入れた創刊号はやっぱりどっか70年代創刊の雑誌の匂いを発してるんではないかと思ったので、その思ったことを書こうと思ったけど、なかなかまとまらないので、まとまらないままボツボツ書いてみる。

雑誌のガタイ

創刊号はガタイ=サイズは、80年代のハルキ映画の全盛時の*1よりひとまわり大きく、おそらく映画雑誌として「スクリーン」や「ロードショー」等の棚に置かれることを意識したのではないかと。
表紙が「イラスト」(石岡怜子)なのも、その後のハルキ映画→三人娘→♀アイドルの写真と大きな違い。
ここで特筆すべきはそのイラストがドミニク・サンダだということ。「2大SF映画大特集」で『世界が燃えつきる日』をピックアップしてるからなんだけど、「2大」のうちのもいっこがなんとスター・ウォーズ(いわゆる『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』)なのだ。
確かに『スター・ウォーズ』の公開はこの号が出たずっと先(翌年)のことなので、マーク・ハミルやキャリー・フィッシャー、ハリソン・フォードするのは若干キツいものがあったと思う。でも、だったら公開間近の角川映画第2弾『人間の証明』関係ではないのはなぜなんだろうという疑問が湧く。70年代のその手の雑誌のツネとして、松田優作ジョージ・ケネディの写真を避けたとしても、そのイラストだったらいいのではないか?とか、この号に掲載されているコミック版はどうだったのか?とか、ポスターその他で使用されたあれ*2をイラスト化すればどうっだのか?とか・・・。確かに、この疑問は『スター・ウォーズ』が神格化されるほどの大ヒットシリーズになったのと同様な、後からの視点である。ハルキ映画が量産(といってもその時は年4本)されるようになるのは、2年後の'79年からなのでハルキ映画中心の誌面構成なんか当然無理なのは承知の上でのことなのだけど、やっぱり“よりによって”感は漂っているのは確かだと思う。
ま、『家族の肖像』『暗殺の森』『1900年』の欧州の香りのする女優として人気の高かったドミニク・サンダを使ったということなんだろうけど、もしかしてハルキの堤清二対するライバル心なのか?

世界が燃えつきる日 [VHS]

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人間の証明 デジタル・リマスター版 [DVD]

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