読まずに見るか、読んでから見ないか
「読んでから見るか、見てから読むか」という40代の人間ならみんな知ってるフレーズは、ハルキ映画第2弾『人間の証明』の宣伝コピーで、その後のハルキ商法を象徴するものとして『角川映画大全集』の原作者名鑑にも使用されているもんだ。確かに映画も大ヒットして、原作本もバカ売れもした。どっちしろ「読む」と「見る」を両方した人(たぶん当時10代後半から20代前半まで)はそれなりの数になったはずだろうけど、でもどっちかだけの人もそれなりにいたはずである。まあひとまず赤川次郎の読者が全員『結婚案内ミステリー』を見に行ってたらあんな興収になんないわけで…。
てこって、真魚八重子「野村芳太郎の因果な世界&巨匠が晩年に撮った気色悪い映画」*1なんだけど、紹介されてる映画
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普通の人ならこの真魚さんの文を読めばビデオ屋に行ってDVDかVHSを探して「読まず見る」んだろうけど、僕はといえば
原作は遠藤周作の長編ミステリー『闇のよぶ声』。小説自体が相当ヘンな代物で、それを叩き台にしているから、映画もボタンを掛け違えたような微妙な物語になってます
の原作文庫に映画ジャケがあるどうかをまずはネットで探すわけだ。そんであるってことを確認したら古本屋に行って
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を見つけて入手した時点で、そこでひとまず安心(満足?)して結局「読みもしないし見もしない」ってことになるのだ。
それにしても小林麻美おそるべしである。彼女の出演映画はたった2本しかなく、そしてその2本の原作どっちも映画ジャケ文庫になってる。さらにその二つが極めて美しいときてるのだ。
で、その麗しいお写真の文庫を手に入れて以来、僕以外の人類すべてにとってはどーでも良い悩みに悩まされているのだ。果てして、この映画ジャケ文庫は「女子シングル」に分類すべきなのか、それとも「男女ペア」なのだろうか(参考2009-08-05 - BEAT-MANgus(椣平夢若食い散らかし記))。
*1: