激突!芥川賞作家vs直木賞作家

そういえばずっと前に「芥川賞作品の映画化」ってのを調べたことがあった*1。そん時は「直木賞はどうなんだろう」と一瞬思ったけど、まあそのうちと思ってそのままほたっていた。


んで、「シナリオ悪霊島への道」を歩いているとこういうものにぶつかった。


『私、プロレスの味方です』の村松友視原作の『泪橋』(83 東映セントラル)のシナリオ文庫。タッグパートナーが芥川賞作家の唐十郎
この本を手にとって角川が『シナリオ〜』文庫を出版する基準ってーのが全くわかんなくなってきた。そもそも原作「泪橋」は

こんな感じで、表紙は直木賞受賞作「時代屋の女房」の方(まあ当時の夏目雅子様の人気を考えりゃそうなるわな)で、「泪橋」はカバー見返しに、しかも佳村萠ではなく脇の原日出子渡瀬恒彦のツーショットが一番上という謎な構成で載ってるだけっていう、はっきりいって添え物扱いなのである。
だったら『シナリオ 時代屋の女房』ってのも刊行されても良さそうなのに、そっちは出ていないのである。

※ちなみにはまぞうに『時代屋の女房』のDVDはあるけど『泪橋』はない

時代屋の女房 [DVD]

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現在に至るまで作品の知名度は『時代屋〜』の方が圧倒的に上なんではないかと思う。


例えば芥川賞作家の池田満寿夫の場合はどうかというと、芥川賞受賞作の『エーゲ海に捧ぐ』の方の


は出てるけど、あびる優ママ主演の『窓からローマが見える』の方の『シナリオ〜』は出てない。こっちは作品の知名度が上な方が出版されているわけだ。


これって角川書店にとって唐十郎は売りになるけど、荒井晴彦はならん。映画も自社(のハルキ監督でもひろ子主演でも知世主演)作品でもないし、ってことだったのだろうか。



あれ?タイトルの激突ってのが脚本家vs作家(+出版社)って話になっちゃってるよ。
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