時には父のない子のように

とある映画評を読んで、その主演男優の父のことがムショーに気になり

越境者 松田優作

越境者 松田優作

を読み直す。たしかに松田優作は日本という「蟹工船」に乗せられた一人であったことを再確認。

前回読んだ時にはさほど気にしなかった、優作主演でクランクインしながら途中でぽしゃり、のちに古尾谷雅人主演で完成した

オイディプスの刃 (ハルキ文庫)

オイディプスの刃 (ハルキ文庫)

が気になったので今晩読んでみようかと。


そんでこの本を読み終えて、優作に是非演じてもらいたかったなぁと思ったのが大杉栄。希代のレジュメ屋浅羽通明が『別冊宝島141 巨人列伝』に寄せた「大正アナキズムの一枚看板・大杉のいけいけ人生はいつだって大見得ストップモーション!」。このタイトルにぴったりな俳優って優作しかいないような気がする。


でも、今の日本のTV局映画が息子主演で大杉ものを作ったら

自叙伝・日本脱出記 (岩波文庫)

自叙伝・日本脱出記 (岩波文庫)

イケメン主役のパリ観光映画にしかならんのやろうなぁ、と哀しい気分に。