グッときてない

最終巻読んだ。

PLUTO 8 (ビッグコミックス)

PLUTO 8 (ビッグコミックス)

ラストに戸惑っている。
アトムがプルートウの角をグッと握ってないからだ。
*1
のアトムは手を添えているだけ。
手塚治虫の「地上最大のロボット」*2のアトムと比べて

どこか力強さが感じられない。
セリフも「元作」が

ぼく
いまに きっと
ロボット同士
仲よくして
けんかなんか
しないような
時代になると
思いますよ
きっと・・・

と力強い確信めいたものなのに比べて

(憎しみがなくなる日は)
きっとみんな
祈ってます
そんな日が来ることを
……・・・
みんなが…

と、どこか弱弱しい。
アトムの表情もオリジナルの場合、それまで泣いていたアトムが、涙をふき、胸をはって空を見つめているのに、今作ではずっと哀しそうなままだ。



アトムでさえ「希望」を持てない時代なんて言い草で、「時代」のせいにしてはいけないのだろうが、その時間がちょうど自分の生きてきた長さとほぼいっしょ*3の人間として、ちょっとヤになっている。

*1:最終頁より一つ前。7体(人?)のロボットの顔が描かれてる見開き。

*2:

鉄腕アトム(13) (手塚治虫漫画全集)

鉄腕アトム(13) (手塚治虫漫画全集)

*3:「元作」の連載が始まったのが、僕が生まれる一年ちょっと前