ショートカットの呪縛
原田知世『早春物語』1985年9月14日公開(併映は『二代目はクリスチャン』)
- 出版社/メーカー: 角川映画
- 発売日: 2007/07/06
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知世ちゃんはショートってイメージが強い。『時をかける少女』『愛情物語』『天国にいちばん近い島』までは実際そうで、おそらくインパクトが最大だった『時かけ』の印象が強いからだと思う。
そんな知世ちゃんのショートフィックスのイメージを覆そうと企画されたのが、この『早春物語』だったはず、である。
実際のフィルムに映ってる姿は
はこんな感じなんでセミロングで「大人」アピールなんだろうけど、どーも踏ん切りが悪いような気がする。
しょっぱなのノベルス版が
発行されたのがこの年の2月なんで、おそらく前年の84年に撮影されたものだろうから、この時点で「脱ショート」の機運が高まっていたか不明だが、どうもそうではなさそう。
本編撮影前の先行販売ジャケ
公開直前発売ジャケ(パンフ表紙と同写真)
『シナリオ早春物語』
とだんだんと髪が伸びてくる様子が見える。
ところがどうだ。パンフ裏の広告写真(今日の1枚→コピーが「知世、もうおとなだと思う。」)ってば、(髪を切ったかどうかは不明なれど)やっぱ知世ちゃんはショートの方が可愛くね?!といってるようなもんである。このあたりのこと、本人や周りはどー思ってたんだろ?だって、このときまだ知世ちゃんは17、8歳で無理に「おとな」の女優に脱皮(当時好く使われてた言い回し)する必要あったんだろうか、って疑問が。
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※次作のTV版『ねらわれた学園』でショートに。
ぜんぶハルキのせい
たぶん、ハルキは「萌え」を読み取ることが出来なかったんではないか。
伊藤剛さんのキャラ/キャラクター分類にしたがえば、角川三人娘でもっとも「キャラ」を確立していたのが知世ちゃんだったはずである。
物語とキャラ/キャラクター - BEAT-MANgus(椣平夢若食い散らかし記)
その要素をあえて打ち消そうとするこの『早春物語』の企みがそれを物語っているような気がする。
まあハルキがもしあの時それを嗅ぎ取るような人なら『神様のパズル』はアニメになってるだろうけど。
- 作者: 機本伸司
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