暗・暗・暗とっても大鋤

映画で『ショー〜』といえば『ショーン・オブ・ザ・デッド』だし、『グリーン〜』だったら『グリーン・デスティニー』だろ、なんて軽口でもたたかんとヤットられん、といった感じで映画館を出てきた。
The Mist (2007) - Financial Information

父と子と怪物の三位一体

『The Mist』と『The Host』定冠詞を除いたらstしか合ってない。これが邦題が『ザ・ミスト 鹿頭湖の怪物』とでもなっていたら…なんて考えてもしようがない。
「性マヌケ説」に則って比べようにも、全く救いのないものにマヌケといえるほど僕は人間が出来ていない。
http://www.youtube.com/watch?v=QJhVM930YXY:MOVIE

David vs Goliath

主人公の名はDavid。聖書の登場人物でいえば古代イスラエルの2代目の王ダビデである。そう、ゴリアテを倒したことで有名な。wikipedia:ゴリアテには

サウル王治下のイスラエル王国の兵士と対峙し、彼らの神を嘲ったが、羊飼いの少年であったダビデが投石器から放った石を額に受けて昏倒し、自らの剣で首を刎ねられた。この故事にちなんで小さな者が大きな者を打ち負かす喩えとしてよく使われる

と書いてある。だから観客はDavidが何とかしてくれるという期待を持ち、それを裏切るという効果を狙ったのかな?という考え方もある。だけど、これって「打ち負かす」ってのとは違う意味で使われたのを一度テレビでみたことがあって、それは1994-95シーズンのNFCプレイオフ、サンフランランシスコ49ersvsシカゴベアーズの試合の放送の際のことで、プロボウラーをわんさか抱えるサンフランに対してプロボウラー0のシカゴ、その戦力さを表すのに"David vs Goliath"が用いられていた。日本でいうところの判官贔屓が働いたのかもしれないが、どうも単なる戦力さの比較として使われていたような気がする。試合は大方の予想通りサンフランがその巨大戦力でシカゴを踏みにじる(途中で守備陣は二線目の選手がほとんどになったものの、それでもゴール前でTDを許さないなんていう容赦のなさだった)結果となった。
Davidが巨大な敵を打ち負かすことなんて、はじめから諦めろってことなのかもしれない。

ニュー・イングランドの負けっぷり

画面にほとんど有色人が出てこないと思ったら

アメリカ合衆国内で、最も白人の比率が高い州であることから、"Most white state"とも呼ばれる
wikipedia:メイン州

とのことである。
アメリカの東海岸は災難続きである。『クローバー・フィールド』も『宇宙戦争』も舞台は東海岸だった。そのうち『ミスト』と『宇宙戦争』がニュー・イングランド地方。この地方ったらスポーツの世界ではMLB、NFL(スーパーじゃ負けたけど)、NBA、カレッジバスケットボールと絶好調だったのに。
人智、人力でどうにもならんものではってことなのか。ハナからスポーツなんてもんが嫌いな人間が映画作ってるのか。単なる偶然か。

窓だと思ったら扉だった


『黙示録、今!』

偉大なるホークス

サヨナラ勝ちしかできないどっかの野球チームのことじゃなくて、
[rakuten:neowing-r:10108994:detail]
の製作者(実質監督?)のハワード・ホークスのこと。

SF作家J・W・キャンベルがドン・A・スチュアート名義で書いた『影が行く』を原作にもつこの作品。ハリウッド屈指の名監督H・ホークスの製作だが、実際には演出も彼が手がけているとの説が有力だ。

内容的には1982年にリメイクされたカーペンター監督作『遊星からの物体X』の方が原作に忠実である(ちなみにカーペンターは熱心なホークス心奉者(ママ)で、商業デビュー作の『要塞警察』はホークスの名作『リオ・ブラボー』が元ネタ)。

そういえばmistって「靄」で「霧」はfog。
「視界が1km以下だったら霧、以上だったら靄」らしい。

そんでもって霧といえば

ザ・フォッグ (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第1弾) [DVD]

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描いてた絵

しょっぱなでDavidが描いていたのは

ガンスリンガー―暗黒の塔〈1〉 (角川文庫)

ガンスリンガー―暗黒の塔〈1〉 (角川文庫)

のポスターで、実際に描いた人は
The Movie Posters of Drew Struzan

The Movie Posters of Drew Struzan

らしい。
当然モデルはClint Eastwood - Wikipedia

Stephen King stated in interviews, as well as in forewords and afterwords for the respective books, that one of the inspirations for Roland Deschain, a.k.a. Roland of Gilead, the Gunslinger in his popular The Dark Tower opus, is Clint Eastwood. He said that Roland is meant to embody a gritty, melancholy persona, like that of Eastwood's "The Man With No Name" in The Good, the Bad and the Ugly.
(下線強調僕)