YF
一人食い
海苔ちゃんの中で強烈によしながふみがリバイバルしているようで、それにつられて『大奥』『きのう何食べた』『愛がなくても喰ってゆけます』などを読む。
でもって『きのう〜』はともかく『愛が〜』にちょっと戸惑う。
『孤独のグルメ』と真逆でこの作品のYは必ず誰かとメシ食ってんの。
なんか今でも福岡の「情報誌」じゃ女性がひとりでご飯食べれる場所ってな特集があるんだけど、東京に住んでたころ定食屋や牛丼屋なんかでひとりでメシ食ってる女の人よく見かけたんだよなぁ(それとメンソールじゃないタバコすってる人の割合も多かった)とか思ってさ。「愛がなくても」ってもいうなら「お一人様」でメシ(ファストフードとかカフェはメシじゃないよね)食えなきゃ、と思った次第。
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逆転の『大奥』
ここでいう逆転っていうのは大奥での男女が逆転してる、ってことではなく。いくらでも男→○男愛が描ける時代・場所(武家でも寺院でも)で男女の恋を描いてるところ。
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例えば『夜想15 少年』で紹介されている『稚児之草子』等の「稚児を愛でる」と「少年どうしの愛」は違うというか。
※※須永朝彦が1983年にこういう文章を書いている。
少女漫画を再び*1読み出したのは、萩尾望都の『ポーの一族で』からで、人に奨められるまゝに、倉太江美、青池保子、山岸涼子、内田善美、森川久美、森脇真末味…等をいろいろ手にとってみたが、なかには端倪すべからざる才能の人もあつて素直に感心している。最近の人、とくに森脇さんなどは男女をきちんと描き分けてゐるが、殆どは美少年と美少女判別がつきかねる描法であの絵柄には辟易させられる。少年愛描写とは申すものの、少女漫画の場合は著しく非現実的且つ図式的で、具体的には森茉莉の小説風であるから、肉や脂の臭気が皆無で、精神衛生の上においても害がない(この頃には凄いものもあるらしいが)。現実には、ホモで馬鹿で汚いといふ三重苦を背負ったやうな連中が新宿二丁目あたりにに屯しているわけで、絵に描いたやうな美少年なぞは鉦や太鼓で探し回っても容易にはお目にかゝれないだろう。
「美少年と少女漫画」 (初出『猫とゆりかご』創刊号・1983年1月)
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ま、非現実的というなら『キャプテン翼』のような少年サッカー選手や『SLAM DUNK』のようなバスケットボール選手も日本中「鉦や太鼓で探し回っても」いないわけで。それに「今読み返しても傑作だと思ふのは杉浦茂の作品で『八百八だぬき』や『猿飛佐助』を超える漫画は、その後もあまり出ていないだらう」なんて書いてる人の言うことなんで、当時の少年漫画、青年漫画、劇画にさほど関心ががあったわけではないのかもしれないし。
ちなみにその文章の最後に須永先生が感心した漫画としてあげているのは
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先生ったらどういう思いで
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*1:須永は子供のころ姉が購読していた『少女』『少女クラブ』を読んでいた