コミックスの巻末広告

先日買った松本零士のちょいレアコミックス*1。中身以上に巻末の刊行案内がキてる。
絶版をしないことヴァージン並の秋田書店の『潜水艦スーパー99』はもともと復刻版をてにいれたこともありさほど目新しくはないし、『漂流幹線000』の巻末に並んでるのが『湘南爆走族』『ペリカンロード』『超人ロック』と「少年キング」が存命だったころのメジャー(すべて映像化されてる)なラインナップなんだが『機械化都市』と『ミライザーバン』の場合はその作品群もそうだが、それに付されている文がもう何だかなぁという気分にさせられるものが多い。
『機械化都市(マシンナーズ・シティ)』(双葉社・パワァコミックス 第14版 '77)の場合『新怪物くん』と『悪魔くん』は知ってるけど後はドマイナーな作品でさらに紹介文ではどんな作品か想像もつかないものばかり。

ねこまんまジョージ』ジョージ秋山
きどり狂ってドジ狂う、浮世の裏街道生きるオトコ『ねこまんまジョージ』の演歌節♪だよン!!
『少年ジャイアンツ』ちばてつや
それいけ、少年ジャイアンツ!!日本一の少年野球を夢見る。熱血球児、南信一の野球バカ物語!
とむらいくん』古谷三敏
あの古谷三敏先生が描く妖怪マンガの決定版!鬼やらざしき童子やら愉快なお化けの大行進だヨ!!

まあ語尾がカタカナなんていうのに苦労の跡が見えるのだが、微妙に日本語不自由なんじゃないかと疑ってしまう文章の連続。『少年〜』の「日本一の少年野球を夢見る。」なんてとこも「少年野球日本一を夢見る、熱血球児南信一」の方が喉越しは良いと思う。
とむらいくん』の「あの」ってのも何が「あの」なのかよく解らないし、何より「妖怪マンガの決定版」って何よ。隣に水木大先生の『悪魔くん』が載ってるっていうのに。
ねこまんま〜』に至ってはこのマンガ自体が「裏街道」だってことだけは充分伝わってきますが、全体のキャッチ「家族そろって楽しめる」とは到底思えん。
『ミライザーバン』第1巻(朝日ソノラマ サンコミックス 第3版 '77)
この次期のサンコミックスのレコメンドは大島弓子あすなひろしだったようで各1ページを割いて紹介。でもって最巻末の「ソノラマ漫画文庫」のラインナップは『光る風』『009ノ1』『ケネディ騎士団』『魔王ダンテ』『セクサロイド』と魅力的な作品群が並んでいるのだが、妙なのは次の2作品の紹介文。

王朝ギャグ!まろ
★永井源氏の大らかな笑い!奇想天外な笑いのオンパレード!笑死せねようご注意あれ!
怪奇!紅グモ
闇の中から恐るべきクモの化身が襲ってくる!背すじが凍り付く楳図マンガの恐怖と幻想!

まあこの文章自体はおかしくない(!の連続はどうかと思うし、「背すじ」なのに「凍り付く」ってのも変かも)のだろうが、作者名が無いではないか。それぞれ永井豪楳図かずおの作品だということは分るんだけど普通併記するもんだろう。たとえ『ドラゴンボール』『スラムダンク』『幽☆遊白書』なんてのが並んでいて誰もが作者名が判ってたとしても、一応書くでしょ鳥山明井上雄彦富樫義博って。いいなあこの感覚。