荒野の七人

観てきた。良いとか悪いとかではなく、生涯ベストの座も揺るいでいない。
あーもう、これをスクリーンで観ちゃったら、もう観る映画ないぞ!!といいたいところだが、ちゃっかり前出の3つの前売りを買ってきてしまった。
それあ始まる直前まではものすごい気負いがあったことは確かだ。あの『荒野の七人』が銀幕で...というよな。小学生の時「土曜洋画劇場」で前・後編に分けて放送されて以来、TVである際には必ず観た。その無残なカットにも我慢した。ビデオも買った。DVDも買った。毎年1回は必ず観てた。そんな作品である。
パンフを買って席に着く。カラーだ!カラーのスチール(フィルム落しかも)が載ってる。テンションは最高潮。
しかし、上映が始まるとそのテンションは一気に落ちた。昨日はレディースデイ、だからか僕の前後の席におばちゃんが一人ずつ座っていた。この人たちがちょっとしたことで笑う。少しムカついてきた。俺の『荒野の七人』を『寅さん』か何かと勘違いしてねーか。そもそも女が来るとこじゃねーぞ...しかもこいつら上映中にパンのビニールを開けやがる*1。そのピリピリという音に...
逆に楽になった。所詮映画なんである。それは僕にはそれなりに思い入れのある映画には違いないが、彼女たちには1000円だからなんか見ようの一本に過ぎなかった。そう、パンフに踊るゴタクの数々*2など一切など関係ないのである。
まあ、クライマックス近くに前のおばちゃんがもう一回パンの袋を開けようとした時はかるーく席を蹴ってあげたけど。それはいくらなんでもあんた違うだろう。
観終わって、溜息をつく。
とにかく凄い。もう見せ場だらけ。もう冒頭の墓場のシーンだけでも軽くご飯一回分の満足感はある。それが2時間続くのだから傑作には間違いない。リメイクしたくなるのも仕様がないと思う。ただ、この映画の面白さは意図したことと、幸運のいい具合の混じり具合にあるのであって、創ろうと思って出来るもんじゃないことも確かである。その幸運も配パイで「字一色・大四色・四暗刻・四カンツ」レベルのものでなくちゃならない。つまりキャストがオールスターでもノンスターでもダメ*3ってのは、神の視点でも持たない限り無理な話だ。だいたい根本敬がいうように神様なんてもんはカタギじゃないから、一本筋が抜けてしまうかもしれないし。
あー後はスクリーンで『ナバロンの要塞』が観たい。

*1:確かに11時開始の2時間の上映だから腹は減る

*2:うー書きたい。

*3:スターになるべき人間を集める