B-MEN

この前社会人野球の選手の「木製バット使うのはじめてですから」という発言を聞いて正直ビックリする。
だったら、物心ついたときからCD*1な人間にはB面という言葉の持つニュアンスも判らないだろうなどと思う。
今のカップリング曲以上にシングルのB面にはついで感があったような気がする。まあCDコンポに「ベストヒット録音機能」なんかがついてるんでカップリング曲も添え物ちゃあ添え物なんだろうが、何にもしないと流れてしまうそれとは違って、B面は自分でひっくり反さないと聴けなかったんで、一度も聴かないB面なんていうこともあった(逆に一度も聴いてないA面というのもあったが)。でも「制服」なんていうB面ヒットもあったしなあ。
逆に両A面なんていうのは今では出来ない芸当になってしまったのも事実である。どうしてもCDは順番がつくから。そう考えるとカップリング曲も違った意味で儚い存在かも。今だったらB'Zやグレイなんかが二つの仕様でリリースしちゃうか。ただジャケットと曲順違うだけで中身いっしょっての。
流石に僕が聴きだした頃には、歌謡曲でA面とB面が違う人というのはあまりなかったが、「黒猫のタンゴ」&「ニッキニャキ」とか「泳げたいやきくん」&「一本でもニンジン」なんて100円安な子供用はA面とB面は別物だった。
そんでもって映画だって「同時上映(併映)」が当たり前だったんで。A面映画とB面映画があった。あの『釣りバカ日誌』が『男はつらいよ』のB面だったってことも知らない人間増えてるんだろうなあ(ナンシー関著『信仰の現場』信仰の現場―すっとこどっこいにヨロシク (角川文庫)によれば寅さん末期は、実質的には両A面どころか『釣りバカ』がA面だったらしい)。今考えると『晴れときどき殺人』と『湯殿山麓呪い村』の併映なんかは両B面だったような...
この日記もどう考えてもB面だしね。*2
僕自身もone of B‐MENだってこと。
いいや分らないヤツには分らなくたって。

*1:アナログがまだまだ元気なのは分っちゃいる。

*2:C級とかZ級とかいう言葉に慣れた目にはBだって偉そうに見えるだろうけど、AとBしかなくてのBだからね。