ジャームッシュ

以前は好きな映画監督はジャームッシュ!なんていっていた。
今でも呑気にジャームッシュが語れるこんなお姉ちゃん見てるとうらやましくなっている。
http://members.jcom.home.ne.jp/cinemacafe/gohiikikantoku.htm
少なくとも『ゴースト・ドッグ』の後じゃそんな無邪気にはなれん。
だいたい、その『ゴ』観た状況が状況だった。

その日、気合入れて中州に9時半到着。で、劇場に着いたら、なんと初回が12時半から…はあ。その時点で敗色濃厚。仕方なく(?)九スポ買ってとぼとぼAF専門店に。
そこでまあ向こうは聞くわな「何しに来たんですか?」
「映画を観にきたら12時からで…」
「で、どんな映画?」
で、ジャームッシュの話を時間いっぱいするハメに。俺ホント何やってんだ感で満たされて店を出ようとしたら、店員がアンケートなんかとりやがる。素直に「お話してました」なんていったら彼女に悪いような気がして「しっかり中でイきました!」なんて答えてしまい、もうこの時点で『ゴ』ではなくて、石井聰亙版『博多っ子純情*1でも観らんと釣り合わないような気分に。『犬とオバサン』でも良かったけど。
やっとこさ、パンフを抱えて本編を見る。
あの賢いジムのことだから、何かのオマージュだとかなんとか言っちゃえるんだろうけど、早い話が緊張感のない出来損ない東映Vシネやん。2週遅れでチェッカー受けてるんじゃねえよ。黒沢直輔の丁稚からってのはプライドが許さんだろうから、せめて深作欣二のお茶くみからやり直せ。だいたい、武士道を『葉隠』で語ろうってのが痛いちゃ痛いが、それならそれで日本刀の持ち方どうにせんか*2という怒りがフツフツ。
いやあ、確かに『ストパラ』や『ダウン』の後の長編2作観て
「何かジャームッシュ「いい人」なってませんか」
「そういえば毒ないよな」
絵本出版社の息子さんと会話した覚えがあるが、だとしても持っていく方向が明らかに間違ってるだろう。
なんか口直しが必要だと思い、ビデオ屋によって『山口組外伝・九州侵攻作戦』借りてため息をつく。

でも、目の前の*3BOXのやつは嫌いになれんよなあ。
個人的にJ・J*4ウィリアム・ブレイクとして逝ったことにしてる。

*1:確か僕が高校生のころそういう企画が立ち消えたはず。曾根版は今観るとなんかマヌケだよな。当時からマヌケだったけど。そういえば『水の中の八月』って「サイバーパンク博多っ子純情」などというホメとんのかケナしとんのか訳判らんこといわれてたっけ。あの当時の「僕こういう言葉使えてスゴイッショ」感丸出しに過ぎんが

*2:文句がある人は『キル・ビル』の青葉屋でのブライドとオーレンの左手の小指の使い方と比較して見ること。

*3:いつもプリンターの横に置いてる

*4:バーネルじゃない