悪魔より3本多い

シナリオ悪霊島への道(シナリオハルキ映画一覧


Wikipedia:松山善三
松山善三 のプロフィール - allcinema

残念ながら今回入手したモノには付いてなかったけど帯には

角川春樹事務所製作「人間の証明
映画シナリオ 初の文庫化!
669作品から選ばれた
松山善三の最優秀当選シナリオ

という惹句がおどっていたそうである。「669」というのが多いのか少ないのか全然分からない。*1んだけど、この本が出された前年には『オーメン

が日本でも公開され、6月6日生まれの女の子にオーメンというあだ名が付くといった惨劇があちらこちらで繰り広げられてた時期なんで、3本くらいなかったことにして666本にすれば、のちのとうまーく符合していたのにと思う。当時はハルキもまだまだ純粋だったのかもしんない。


それはさておき『カルメン故郷に帰る』(51)

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の助監督でキャリアをスタートさせ、四半世紀の実績を持った松山善三が何が嬉うて、脚本公募なんていうかというのを、松山はこう語っている。

京都での仕事を終えて東京に帰った僕は、引き続く仕事に追いまわされて、いつかシナリオ募集の件は忘れていたが、「プロ・アマを問わず」という挑戦的な文章だけは脳裏に残っていて、「俺も古くなった」から、一ぺん「車検」を受けなければいけないと思い始めていた
「シナリオには顔がない」

これだけ読むとベテランとなっても「意欲」を忘れないという「イイ話」だけで終わってしまうんだけど、続く

この数年間に、僕は10本以上の創作脚本を書いているが、映画会社の製作陣がずれたのか、僕自身の脚本がゆがんでいるのか、一本も映画化されたものはない。

を読めば、彼が非常に映画に餓えていたことがうかがえる。この弁を信じるならば、前年の『ふたりのイーダ』は創作魂を満足させるもんでもなかったんだろう。そこで彼は脚本執筆を決意して三冊買った本をバラバラにして構想を練り、それを「再構築」してこのシナリオを書き上げて応募したとのことである。
さすが初代違いがわかる男であるといいたいとこだが、ハルキも佐藤純彌監督も出来に満足してたわけではなかったとのことで、かなりの酷評を公開して気まずいことになったらしい。
で、その後ぱったりとハルキと仕事してないんだけど。考えられる理由ってのはそん時にいろいろ腹たつことあったんだろうなぁというのと、この方のフィルモグラフィと

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は絶対合わんよね、ってこと。


典子は、今

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*1:ちなみに「フジテレビヤングシナリオ大賞」の第1回(1987)が1974で最多応募数は'96年の3069である。まあなんの比較にもならんが参考程度に