Tの衝劇


Wから数えて、3つめのT。
悲劇ではなくて、衝劇。

ひとつめ VHS『ブラック・サンデー


CICビクター 品番PHF0135

原作者の表記がトーマス・ハリスってだけでも今では違和感がある(ちなみに新潮社の単行本では最初っからトマス・ハリス

)んだけど、坂口紀三和の解説文ではひとっことも触れられてないってのが…まあ、そもそも日本劇場未公開(ワケアリ)な映画だし、発売も86年だからしようがないとはいえ、原作の小説はそれなりに話題になったはずじゃなかったっけ。

ブラック・サンデー [VHS]

ブラック・サンデー [VHS]

ブラックサンデー (1976年)

ブラックサンデー (1976年)

ふたつめ コミック『デザイナー』

ちょっと前にはBSマンガ夜話スラムダンク」の回に登場し、「汗がね、臭くないのよ〜」や「同人誌買ってる」と言い放ったり、『プライド』映画化では女優に脅しいれたりと、いつまでも元気な一条ゆかりである。
そんでもって『マンガ夜話 (Vol.2) (キネ旬ムック)』の萩尾望都ポーの一族』の注釈で(岡田斗司夫のオオボケ発言のフォローのために)、「それまでの少女マンガでは描かれることのなかった、正確な都会の背景、自動車などが青年劇画波の緻密さで描かれ」たと紹介されている

デザイナー (前編) (Queen’s comics premium)

デザイナー (前編) (Queen’s comics premium)

そのムックでは亜美の愛車TOYOTA2000GTが、その作画例として挙げられていて、この「T」も充分に衝撃的である―掲載誌が「りぼん」ということもそうであるし、『サーキットの狼』よりも数年、当然「サーキットの娘」よりはずっと早い―のだけど、それより何より野郎の部屋のオーディオコーナーの

オープンリールデッキにしっかりTEACと描いてあるあたりがなんだか妙に凄い。