こなす・うてあう

(動サ五[四])
(1)食べた物を胃腸で消化する。
「食べた物を―・す力がない」
(2)大きな物を砕いたりして細かくする。
「河岸(かし)で鮪(まぐろ)でも―・す様に切て仕舞ました/怪談牡丹灯籠(円朝)」「木を伐り―・す/宇津保(俊蔭)」
(3)身につけた技術・知識によって、困難で手間のかかる事柄をうまく処理する。
「どんな役でも器用に―・す」「これだけの仕事はとても私一人では―・し切れない」「このロボット一台で三〇人分の仕事を―・す」「数を―・す(=多数ノモノヲ扱ウ)」
(4)人をけなす。軽くあしらう。
「姉さん達が狂気のやうに―・す理由はない/執着(秋江)」「客に内甲(うちかぶと)を見られ―・さるると太夫の位がなく/浮世草子・禁短気」
(5)穀類を採って粒にする。脱穀する。
「大豆を―・す」
(6)(他の動詞の下に付いて)その動作を楽々としてしまう。巧みにする。
「難曲を弾き―・す」「着―・す」
〔「こなれる」に対する他動詞〕
[可能] こなせる
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脚本を読んでるとト書きで「海苔ちゃん、椣平をこなして本棚に向かう」なんて書かれてんのをたまーに目にした。たぶん、(4)の意味であるんだろうが普段は(1)(2)(3)(6)の意味でしかつかわない上に、僕の生まれた土地の言葉で「こなす」というのは「いじめる」とか「泣かす」に近い意味*1のことばだったんで二重に妙な気がしたもんだ。
ちなみにその意味での「こなす」に近いニュアンスの言葉は「うてあわん」である。


「うてあう」の方はいくつかの「博多弁」サイトに普通に載ってるので、筑前で広範囲につかわれているんだろうが、この「こなす」はどーも宗像ローカルっぽいみたい。

*1:まあ4ちゃー4やろーばってん