少女マンガ家と旅

21歳のときにお涼さま(山岸涼子)、モー様、ケーコたん、そして私の4人でヨーロッパ旅行にいったの。(略)
パリだったら凱旋門を見たいし、エッフェル塔にも登りたい。でも、彼女たちはそんなモノに興味がないの。街路樹を見て、“水野英子先生のは、本物のヨーロッパの木だったね”って感想をもらす。もー、なんでそんなことがわかるのって驚いちゃう。ドアの高さを確かめる。ドアノブの質感を感じる。同じバラでも日本のとは違うって感動する。ぜんぜん、興味を持つものが違ったの
「キャベツ畑の革命的少女マンガ家たち」


いや、これが「萩尾望都の正統な継承者」を自認しながら「少女漫画と認めてくれない」と嘆く岡崎京子の香港旅行になるとメンバーがもうあからさまに違う。まついなつき桜沢エリカはともかく、スージー甘金、蛭子能収マディ上原等々。というか、この旅行のことは根本敬『人生解毒波止場』にも載ってる。


そんでもって、パリでも香港でもひとりでしくしく泣いていたのが羽海野チカ
最初の印税で『エースをねらえ』を全巻買ったという彼女なんだから、旅行は奈良か京都にすりゃ良かったんだよ。


古〜郡では 誰でもひとり ひとりきり
わたしの愛も わたしの苦しみも
誰もわかってくれなーい

退屈が大好き (九竜コミックス)

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人生解毒波止場

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