アキラ!

そんでもって、韓国語は語頭は清音になるんじゃないのかなぁ(例えばソ・ジャングム→チャングム)とか、48頁の一行目はファランじゃなくてヒギョン・・・とかちょっと気になるそんな『TDC』の人名。

やっぱいちばん考えさせられるはアキラだよね。
倉田の方は知野二郎さん認定「日本でただ一人ドラゴンを名乗れる男」をいちばん最初に思い浮かべた。

帰ってきたドラゴン [DVD]

帰ってきたドラゴン [DVD]

そんでもってこの小説を色で表せば「ノアール」。英語では「ブラック」ということで
仮面ライダーBLACK VOL.1 [DVD]

仮面ライダーBLACK VOL.1 [DVD]

倉田てつおである。
テツオといえば『鉄男』→『東京フィスト』といった連想も出来る
塚本晋也 COLLECTOR'S BOX [DVD]

塚本晋也 COLLECTOR'S BOX [DVD]

がやはりこっちだろ。
総天然色AKIRA〈1〉 KCピース

総天然色AKIRA〈1〉 KCピース

アキラはやはり28号なのか。

真っ先に浮かんだアキラは別の人(最後に書く)だったが、次がやはり大友克洋のこれ。連載当時金田少年と28号であるアキラとの関係がとりだたされていた(はず)。金田によってアキラは正しく動くとかなんとか。


まあこのアキラにしても今回の晃にしてもロボっトじゃないし。
ロボットとアキラといえば

勇者ライディーン (St comics―Sunrise super robot series)

勇者ライディーン (St comics―Sunrise super robot series)

である。

俺はアキラだ♪

この作品から

にまで遡って、その「右翼」的民兵というのも後にとっといて、「ライディーン」を「雷電」でなく「雷神」と読むと、僕のフェイバリットマンガのひとつ『最前線』の望月三起也

特殊空挺部隊雷神 1―Raijing (歴史群像コミックス)

特殊空挺部隊雷神 1―Raijing (歴史群像コミックス)

となるが、この2作品でも、ついでに『死者の四日間』でも主人公は晃ではないので、無理矢理望月あきらの『カリュウド』を「復讐」というテーマにひきつけてもいいが、それはあまりに無理矢理過ぎると思う。トシが『カリュウド』と同じ秋田書店の『マカロニほうれん荘』のトシちゃんから取ったというようなものだ。確かに晃の「トシ」という呼びかけに『新選組!』を連想しなかった訳ではないが、そんなもんは読み手の勝手な連想に過ぎない。

北国のー

今現在のイメージは「ダウンタウンDX」で浜田ちゃんにツッコミまくられてるというどっかひとの良いおじいちゃんっであろう梅宮辰夫に対して、小林旭
「安心せい、俺にはお前とおんなじ血が流れとる」
と静かに言い放つ

日本暴力列島 京阪神殺し軍団 [VHS]

日本暴力列島 京阪神殺し軍団 [VHS]

その前年に作られた『(秘)色情めす市場』でもそうだが、スラムキングが現れる可能性を「東京」より「大阪」に感じとる人は多いのかもしれない。
しかし、地下鉄日比谷線を春日部方面に向かうとそうともいえないような気もする。
(『孤独のグルメ』第1話 東京都台東区山谷のぶた肉いためライス)

学園地獄

このアキラがフィンガー5ではないことは確かである。

学園天国

学園天国

よっぽどフォルダー5のAKINAから中森明菜を思い出して、彼女の生い立ちを晃に重ねる方がましなぐらいだ。
作者は1975年生まれでフィンガー5をリアルタイムに見てないであろうし、『明治・大正・昭和・平成 実録殺人事件がわかる本 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)』所収の「学校襲撃と私」を読めば、作者にとって「学園」はちっとも「天国」ではなかったようだし、第一晃の部隊は
GONIN [DVD]

GONIN [DVD]

ではない。おなじ石井でも石井隆じゃなくて石井聰亙だけどバトルロッカーズも5人だし、キチガイ兄弟いれると7人になる。
地獄の7人 [DVD]

地獄の7人 [DVD]

町田町蔵はリトルBをやるには年食いすぎた。

ああ、もうごちゃごちゃいわんと

そう、この本を読んでて誰もが思い浮かべるアキラといえば前田日明である。

アキラと対峙する相手(といってもいいやら)が

イは在日韓国人の三世で、すでに前田という名で日本に帰化している

こともその思いに拍車をかける。
それに度々名前があがる「日蓮宗系」のテロリスト/武装団体といえば井上日召(本名昭ーアキラ!)率いる血盟団である。

一殺多生―血盟団事件・暗殺者の手記 (1974年)

一殺多生―血盟団事件・暗殺者の手記 (1974年)


が、どちらのアキラも晃ではない。
だって晃には思想がないから。
暴れるのに思想は必ずしも必要はない。
(参考『ケータイ小説的』143頁 暴走族を連合赤軍はどう違うのか)


・・・結局晃は今までのどのアキラでもない、ただ僕らのすぐ隣にいるのかもしれない。