ぜんぶ、ヘーゲルのせい!
きのうhttp://www.yu-raku.co.jp/cineterrie/fee.htmlで『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』と『http://www.fidel.jp/index2.html』の同時期の共産主義の敗北(?)を描いた神田とカルチェラタンな2本立て。
『赤軍』には登場人物と同世代と思しき人がけっこう来てる。森恒夫や永田洋子と同い年なら63歳―あんたたち映画の日でなくても1000円やろ!って。
で、僕は『赤軍』→『フィデル』の順でみたんだけど、見終わって劇場を出るとき何人かの『フィデル』→『赤軍』の方を確認、その順番はキツいよなぁと大きなお世話を焼きたくなる。
30年分の3時間
1972年2月。僕はあの光景を両親以外の人*1と白黒テレビで見ていた。その時「2階級特進」って言葉を知った。あれから36年。3時間10分と言う上映時間はそれに対応してるのだろう。でもって長い映画を褒める際に良く用いられる「あっという間の」が似合わない居心地の悪い190分間だった。
いや、前半は単純に楽しかった。冒頭の雪山の行軍シーン。これを見て『私をスキーに連れてって』や『雪のコンチェルト』を思い出す人はいないだろう。僕はのんきにも映画秘宝的には撮影中に橋下忍が木に話かけ、後に『幻の湖』を産むきっかけになったといわれる『八甲田山』を浮かべた。その後の惨劇を知識としては知っていても、だ。
重信房子と遠山美枝子の出会いには震えた。あんなにぞくっとしたのは『PLUTO』でのアトム登場シーン以来だ。とにかく伴杏里が美しい*2。出たよ、「歌ってマルクス、踊ってレーニン」への反発。出たよキッコーマン。このまま"ふー"が主役でいればいいのに!てな思いが掻き消され、彼女がパレスチナに飛ぶ頃に話は当然そっちの方へ転がっていく。その時の坂井真紀の不安げな顔。
その後は本で知っている、いやーな描写の連続である。ここで僕は妙な感覚を覚えた。「本」ってあの「本」のことなのか?と。そう、20年くらい前に読んで、その内容に若干怒りを覚えた
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※本といえば映画秘宝で「警察側の一方的な見方」といった表現がされている
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この日記でもっともアクセスを稼いだのはサブカル保守 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記なんだけど、その際に使った本が『噂の眞相別冊日本の文化人』。この本の中で佐々淳行の出鱈目さが指摘してあって、笹野の「ノンフィクション」2冊『は「警察」からもトンデモ認定された、佐々のノビーチックな小説なのである。
ちょっとミゲルのせい
『フィデル』の中で父親が南米チリのアジェンデに肩入れをしているので頭をかすめたのが
戒厳令下チリ潜入記―ある映画監督の冒険 (岩波新書 黄版 359)
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その他たくさんの政治家とは異なり、アジェンデは家の中に入り、家から家へと巡り歩き、人々と直接、暖かい接触を交わしながら政治を行った。それはまさにホーム・ドクターと言ってよかった。
この監督の名前がミゲル・リティン。
http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=14290
この映画日本でも公開されているようだ。[反米]的な内用なのは問題がなかったってことらしい。
ちなみに『赤軍』の中で「反米愛国」ってセリフがあったが、当初「反米愛国」というタイトルがついていたのはクラッシュの「 I’m So Bored With The U. S. A.」
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家政婦は語った
タイトル『ぜんぶ、フィドルのせい』はアンナの大好きなお手伝いさんの白系(?)キューバ人が語ったセリフ。
アンナはその後次から次へと変わるお手伝いさんや革命家の言葉を取り込んで行く。
これって「アナが知を獲得していく過程を描いた」
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