リサイクルフェア

でもって『日本霊異記』と『遠野物語小事典』を借りに図書館に行ったら、リサイクルフェアなる催しがあっておりました。置いとけなくなった本や雑誌を一人10冊まで持ってかえって良いよ、というどこの図書館でもやってることなんですが、けっこう収穫アリでした。
なんだか「トンデモ」関係がかなり放出されてたようで、『トンデモ予言者大集合』や『トンデモ超常学入門―志水一夫の科学もドキ!』がまだ棚に残ってました。
で、その辺では『カルトの祓い方』『大予言者を科学する』『ノストラダムス預言書解説Ⅶ』*1寝不足占い読本―米国騒然!眠れる予言者の幻の日記発見』などなど。
あとは『思想家志願』『東大オタキングゼミ』『漫画王国の崩壊』『恋愛は少女マンガで教わった (集英社文庫)
何でこんな本が午前中になくなんないかな。

あとがきだけで小笑い!

大予言者を科学する

大予言者を科学する

はい、勘が良い方は題名だけでピンときましたね。そうです。科学の前に"疑似"だとか"ニセ"とか"エセ"とかが抜けてます。
で、訳者あとがきだけでそのことがバレバレです。
この方こういう人らしいんですが
全く「科学的思考」ができておりません。
で、その「訳者あとがき」なんですけど、「天気予報」や「経済予測」が当たらないことをぼやいてます。この時点でアレッ?なもんですけど、

それではどうして最新の科学を駆使して行ったはずの「予言」がなかなか当たらないのだろうか。答えは簡単である。それは予言で扱うことがらのほとんどが"複雑系"に属するからである

まあ、それはそうでしょうね。で、その次からが爆笑もんなんです。

それにもかかわらず、古代の第一級の予言者たちはどうして最新の科学を駆使して行った予言に勝るとも劣らない、場合によっては比べ物にならない程に正確な予言を行うことができたのか。

でもって例によってノストラダムスを持ち出してきて

ノストラダムスだけは驚くほど予言を行うことができたのか。

なんていってやがります。
答えは簡単です。

その予言を"当たった"と言い張ってる人がいるだけのことです。
少なくともノストラダムスの予言が"驚くほど正確に当たってる"なんてことを科学的に説明したひとなんていません。
では、本文のノストラダムスに関する記述を見てみましょうか。

ノストラダムスは、『諸世紀』の序文の中で、ユダヤ史の第7番目の千年紀が、ほぼこの千年紀が、ほぼこの千年紀末に始まるとはっきり指摘している。
(略)
二人の日本の学者も、まったく別々に、同様な見解に到達している。彼らはノストラダムスを大十字(グランドクロス)と結びつけた。
(#2西暦2000年 P9)

やれやれ。
トンデモ本出すなら出すで、もっと大笑いさせてくれないと。

*1:ノストラダムスは「預言」なのか?