ストーカーやら覗きやら
半径ワンクリックから逸れたブログ。
それもアイドルや女優ではないフツーの女の子の
日常の徒然が書いてあるような・・・
それをRSSリーダーに登録し、なるべく訪れず
でも、"デザイン変更しました"には我慢できずに
わざわざクシをさして・・・
これって、ストーカー それとも 覗き
ストーカー=道先案内人
大学時代の研究室の先生の片方が映画好きだったのだが、あるとき先生を含めて4、5人で映画話をしていたとき、こんな風になった。
「椣平くん、近頃気にいった監督は?」
「ホドロフスキーです」
「タルコフスキーではなくて」
「椣平さんのことだからまた変なのなんでしょ」*1
「まあ」
現在の僕の半径ワンクリックの範囲ではホドロフスキーの方が圧倒的に人気ありそうな気がするんだけど、80年代後半の地方大学で「〜スキー監督」といえば、アンドレイ・タルコフスキーであったかどうかは定かではないが、「ストーカー」といえば
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シュルレアリスト、ルネ・ドーマルの小説『類推の山』が登山・探検小説の趣で始まり、思考の純度高めていくのに似て、SFスペキュレイションの最高峰タルコフスキーの『ストーカー』もちょっとした冒険活劇調の導入部を持つ。
軍の監視体制をふりきっての禁止区域ゾーンの突入シーンがそれだ。この重くうがたれたセピアの世界をくぐり、放置された鉄路の上をトロッコがゴトン、ゴトンと永遠的で催眠的な律動を刻むうちに一行の3人とともに観客はゾーンの懐へと導かれている。映画の現在形―映画の現在・過去・未来を刺激しつづける、強烈な個性をもった監督たちの見取り図 (キーワード事典)
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なんてのを片手に友人の部屋で*2この映画や『惑星ソラリス』を見たりしてた。で、わかった風な口をきいていたのだが、今現在これっぽっちも覚えていない。
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覗き・・・ピーピングトム
「覗き」はデ・パルマの映像には欠かせない要素だ、と誰もが言う。しかし、、なぜ彼は覗かなければならないのか。
この際『裏窓 [VHS]」』を引き合いに出すやつはアホだ。
「覗く」というのは彼がその場から閉め出されていることを示す。外部から覗くものは内部で行われていることに参加できないから覗くしかないのだ。
「デ・パルマはなぜ「覗く」のか」三留まゆみ
『映画の見方が変わる本』(1989 JICC)
デ・パルマが描く人間タチ『ファントム・オブ・パラダイス』のファントム、『悪魔のシスター』のドミニーク、そして『キャリー』のキャリー、彼らはすべて「中に入れてもらえない人間」である。そのことを踏まえて三留はこう断言する。
デ・パルマの映画は「青春映画」である。
『キャリー』は彼の最初のヒット作となった。「これはホラーである以前に優れた青春映画である」と心ある評論家は言ったが、デ・パルマの映画はいつだって「青春」を描いているのだ。なぜなら青春とは自分と周囲の違和感に傷つく、孤独の季節のことだからだ。
しつこいようだが、バンドとカラオケの深ーい壁が判らない人間にはそんな「青春」を語る資格はない。
ちなみにこの文で、三留はそのものズバリ『Hi, Mom! (1970) - IMDb』には触れていない。おそらくこの時点でスクリーンで見てないことが原因かと思われる。*4
ピープ・アートとして
1967年に上京し、代々木ゼミに中途入学したとき、東京は反戦とアングラ・カルチャーで熱く燃えていた。英語教師は作家・小田実、評論家・鈴木武樹、元NHK・小中陽太郎のベ平連(ベトナムに平和を!連合)トリオという、代ゼミの社是「親身の指導」の根幹は受験を止めて街頭デモに参加し、「親身に」ベトナムのことを思いはせようということなのか。*5
(かなーり略)
色々あった代ゼミ時代最高のそれは、現代国語授業中に隣のマンションの開いた窓を通して見た男女の痴態であった。代ゼミが与えた「親身の覗き」だ。
「『キャリーへの道』〜NY派デ・パルマの青春時代」
ブライアン・デ・パルマ―World is yours (映画秘宝COLLECTION (36))
執筆者は上記の『ストーカー』と同じく滝本誠。
(続く)