格安豪華ランチ映画

イノセント・ブラッド [DVD]

イノセント・ブラッド [DVD]

オープニングに思わず『汚れた血 [DVD]l』や『ベティ・ブルー インテグラル リニューアル完全版 [DVD]』なアンニュイを感じ、もっと早く製作されていたらネオ・ヌーベルヴァーグなんて流行りに載れてとか思ったが、そもそも主演が『ニキータ [DVD]』のアンヌ・パリロー。
その他俳優クレジットにダリオ・アルジェントサム・ライミ、マイケル・リッチー、フランク・オズアルフレッド・ヒッチコッククリストファー・リーピーター・キャッシングなんかが並んでるけど、例によって賑やかしカメオやTVに映ってる映画での出演。
テーマが「善人の血」と「潜入捜査官」と聞くと、『ディパーテッド』のリメイク元の『無間地獄』をうっかり思い出してしまいそうだけど、そんなことは全然なく、マフィアとヴァンパイアをくっつけて恋を絡めてってなけっこう安易な発想。
でもって監督のジョン・ランディス。最近『マスター・オブ・ホラー』の1エピソードを監督して、そういやランディスって『狼男アメリカン [DVD]』撮ってたんだよなと思い出した。まあ一等有名なのはマイコォの「スリラー」のPVなんだけど

それよりボンクラ的にはランディスといえば『アニマル・ハウス [DVD]』や『下落合焼き鳥ムービー』、『まむしの兄弟』の方が断然ポイントが高いわけで、今回もサルとマリエが乗った車をスクリーンプロセスと濡れた道路なんてノアールな場面からあっという間にいかにもピッツの雪景色に、なんてスカしをやってくれてる。ご丁寧にもその際に『兄弟』で見せたカーチェイスがあるかと見せて、なんてダブルスカし。わらっちった。
まあそんなこんなでマフィアvs美人吸血鬼*1&潜入捜査官の手に汗握らない戦いの間に、据え膳食わず嫌い男に女の意地で後ろ手錠でまぐあいなんてもんがけっこうだらだらと。
・・・昼間見てると何だか気分はセルフ12ちゃん映画。
まあ結末にもう一ひねり欲しいとか、人体破壊が大人しめとかの不満はあったけど、1990年代の前半で既にアメリカにおける猿マネ家電の担い手が日本から韓国に映っていたこととか、近年連発されるオスカー女優木苺大作戦アメコミ映画とはあきらかにムーブの滑らかさが違ってて無骨だったりとか見るべき(?)ところはあった。
690円なら文句ないっしょ。

*1:チルダ・メイの美乳が欠落