12月ごろにはみんな忘れてそう

でもって『墨攻』
まず「墨攻新聞」掲載のアンケートの回答

守るべき者の為に命をかけて
戦うアンディの姿に感動。
私も守ってほしい!!
■30代女性

に思いっきりひく。まあ30代と言ってもいろいろ(・・・自粛)
それから、"使命は「戦わずして、守ること」"なんてキャッチコピーに、こらこら

みたいな運動を起こしてほしいのかいなとかなんとか。
で、冒頭のアンディ・ラウの登場はカッコイイ。頭に
気分はもう戦争 (アクション・コミックス)


がよぎって期待が高まる・・・がすぐにしぼむ。とにもかくにも思い切りが悪い。なんだか「戦闘シーン」が横山光輝のマンガでよく見た風景で、それを知力を尽くしてといわれてもね。そして何より『七人の侍』『LOTR』『マトリックス』『HERO』なんかに遠慮したんだろうか、もっと威勢よくかっぱらって開きなおりゃいいのにの連続。
そんなこんなだから、アンディ演じる革離のワイアーアクションが『リディック』に見えてきたり、ファン・ビンビン相手の寸止めもかわぐちかいじ的ハードボイルド(=やせガマン)というより『ニポン沈没』の草磲みたいなフニャチンテイストに見えてきたりで、クライマックスのはずのアンディ・ラウとアン・ソンギのタイマンにも最近とみにゆるくなった涙腺もぴくりともせず。
ウー・チーロンの谷原章介越えな男前や、チェ・シオンに龍平や翔太以上の優作遺伝子が勿体ない。どっちみち黒人奴隷やら熱気球やらで考証ムチャクチャなんだから、もっとデタラメでよかったんじゃないの。
とにかくアンケート回答の「今年の一番■男性」ってな言葉に"あんた1年どんな映画観てきたん?"(昨年11月28日のプレミア試写でも回収)という思いがむくむく。