寒い、今すぐ春よ来い!

いやー寒い。といっても摂氏零度を下回ってないんで仙台や島根のみなさんはどこがって思ってらっしゃるでしょう。千葉は暖かいイメージがあるがどうなんやろう。
まあともかくその中で心温まるドラマの完成発表があった。
桜井幸子主演、ジェンキンス氏原作ドラマ『告白』
いやー発表直後からいろいろ言われているんだけど、まーそれを良いとしてちょっと不満なのは桜井幸子の役者根性不足である。

モンスター 通常版 [DVD]

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のシャーリーズ・セロンを見習えと言いたいところだが、当のセロンさんが新作の評判が芳しくなく、興行成績も伸び悩んでいるようなので無理強いは出来ない。
しかし今回のキャスティングって、自分と似ても似つかぬ安田成美に自分を演じさせた NHK朝のTV小説『春よ来い』橋田壽賀子に比べればなんていうことはない。
うーん。春はまだ遠いなぁ。
[☆]どこが史実やねん
毎年12月14日の前後になると「××年前の今日、赤穂浪士(もしくは義士)が・・・」などというタワゴトがあちらこちらで噴出する。笑っちゃうねぇ。あんたたち旧暦ていうの知らんのかと思う。そう、元禄15年12月14日というのは現在僕らが使っている愚連折尾グレオリオ歴ではも1月末のことである。
http://koyomi.vis.ne.jp/cgi/9reki_f.cgi
そんななかでこんな試験があったらしい。
第1回忠臣蔵「通」検定試験
別にじいさんどもがこんな試験をやること自体には文句はないのだが、

主催した中央義士会の中島康夫理事長は「来年は検定試験のための講義や現地ツアーも企画したい。史実を正確に伝えていきたい」と話している。

の「史実を正確に伝えて生きたい」なんていうのに虫唾が走る。「忠臣蔵」と名乗った時点で「仮名手本忠臣蔵」のバイアスが思いっきりかかっているやんか。その時点で史実を知られると浅野長矩猪武者赤穂藩江戸詰家臣団の無能ぶりがばれてまずいと思ってるんやないん。
でもって、浅野長矩の辞世が問題になったらしい。おいおいである。これって思いっきり疑問がもたれているもんじゃん。というのもこの辞世っていうの『多門伝八郎筆記』にしか記録されておらず、この日記はその部分の記述が「討ち入り」後になされた可能性を指摘されておるような、非常に浪士方に偏った史料なのである。よって「史実を正確に伝える」問題にはそぐわないのである。
まさか最初の「刃傷事件」の現場は?なんて答えが「松の廊下」なんてことにはなってないだろうねぇ。
で、あんたたち杉浦日向子のあまりに早い死に際して軽々しく「ご冥福をお祈りします」なんていってないだろうな(完全な言いがかりだな、これ)。
杉浦日向子『ゑひもせず』所収「吉良供養」