歌詞を一度読め、タコ。

ブルーハーツがブレイクしていた80年代後半は中高生。「リンダリンダ」は、カラオケのラストソングの定番だった。みんなが知っていて、ライブみたいに盛り上がる。
近藤由美子「日刊スポーツ週末シネマ」

「ブレイクしていた」は「ブレイクした」の間違いだと思うし、「盛り上がる」なんて文の結び方も変だが、まあそこはいい。どうせバカだから。
ただ、このタコが一度でもこの歌の詞を噛み締めたことがある人間なら、こんな文章は書けはしないだろう。そんなタワケだから

カラオケで味わったあの妙な高揚感が生々しくよみがえってきた。

なんてふざけたことも平気で書ける。しょせん「歌」はゆるーい友達関係を確認するカラオケのためだけにあるような人たちの言葉だ。しかし、ブルーハーツを最も必要とした人間はこんな「盛り上がり」に違和感を感じた全国の「青臭い心」の持ち主だったんではないか。
このタコがせっせと通ったカラオケボックスと最も遠い場所で流れていた「リンダリンダ」が「リンダリンダ」だ。
※映画を見て改めてこの近藤由美子が『リンダリンダリンダ』を全く理解・共感していないというのを確認した。
ぺ・ドゥナ演じるソンの深い孤独がこのタワケには見えてなかったらしい。シスの陰謀以前に日本映画紹介業界はこんなもん。