ホテル・ルワンダについての僕の考え

masaさんのありがたいご指摘に答えます。

何故『ホテル・ルワンダ』を見たいか

繰りかえしますが「ゾンビ映画」と知ったからです。
圧倒的な数のマチェーテを持った人間がわらわらと押し寄せ、容赦なく人を殺していく中、一人の男の知恵と勇気とちょっとした反則で多くの人の命を救う様を観たいということです。

公開される意義

公開される意義についてはさほど多くのことを語りたいとおもいません。
それより、僕には「公開されないこと」の方が重要です。というのも僕もアカデミー賞授賞式を眺めているときは当然「公開される」と思ってた一人でした。
で、公開されないことをしってまずは不思議だったんです。この映画は確かにとてつもなく悲惨な現実を描いているでしょうが、「アカデミー賞」や「ルワンダシンドラー」、「力強い家族愛」などのキャッチをつければそれなりに人は足を運ぶんじゃないだろうかと思ったわけです。
そして、町山さんのラジオやブログで「公開されない理由」を知って、はっきり言って「舐められている」と思ったわけです。「ルワンダの虐殺」なんて遠国の事件に日本の映画の観客は興味を抱かないだろうなんて思われているわけですからね。かくいう僕もこの映画が「公開されない」ことを知るまでは「ルワンダ虐殺」のことはほとんど知りませんでしたし、知りたいとおもいませんでした。
しかし、僕にとっては「史実」云々は二の次なのです。例えば、去年日本で公開された『シルミド』は大好きな映画です。映画を観た後2冊ほど「実尾島部隊」の本も読みました。しかし、僕はあの映画が「実尾島部隊」を描いたから好きなんではなく、『山口組外伝・九州侵攻作戦』や『男たちの挽歌』などのように運命に翻弄される男「たち」を僕の心に響く形で描いているから好きなんです。
今回の映画『ホテル・ルワンダ』にしてもいろんな見方をすることができる映画だと思ってます。「漢ドン・チードルに男泣き!」という人や「あの家族の強い絆が泣かせるのよ〜(涙)」、「あんな悲惨な事件があってたなんか知らなかった(ガーン)」などなどいろんな観客に対応した映画のはずなんです。でなければアメリカで2,300万ドルも興収を得ていることが説明がつかないと思います。*1
ですから、僕の今の考えは公開されたら観たであろう人や、もしかしたら観たかもしれない人に『HR』が「公開されないこと」を知らせることで、僕にできることをやろういうことです。
で、その上で僕の個人的なこの映画に対する思いをタスキに強く反映させること得策だとは考えていません。ですんでこの文は「見たい映画をつなぐタスキ」の場所にはリンクさせません。

masaさん、これで回答になったでしょうか。ご指摘誠にありがとうございました。

*1:アフロ・アメリカン新たな移住者や国連平和維持活動に従事した人等日本より他人事じゃなかった人が多いというのもあるでしょうが